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わたしは何のためによそおうのか

生まれつきの天パ。あと奥二重。

告白します。
年相応のルッキズムに侵されたわたしは、みんなから「かわいいー!」と言われたかった。なので、中学生になったくらいからウネウネする前髪と腫れぼったいまぶたが許せませんでした。何本ものヘアピンで前髪を押さえるも、剣道部だったので面を被れば終了。上目遣いがモテる!と雑誌に書いてあったけど、誰がどう見てもにらみを利かせてるようにしか見えないんですよ。絶望。

こんな見た目じゃ先輩に振り向いてもらえない。いや、むしろこんな自分が恥ずかしくて先輩に見られたくない。自己否定がたたり、毎日学校に行くことすら嫌になるほどでした。


そんな絶望の淵にいるわたしを救ってくれたのが・・・「縮毛矯正」でした。

駅前のおしゃれな美容院。お年玉の缶から一万円を引っ張り出してきて、勇気を振り絞って入店。当時としては人生最大のお買物でした。中1で1万円は高すぎる。でも、今のわたしを救えるのはこれしかない。

・・・

世界が変わりました。

これ・・・わたしの髪の毛?


街の窓という窓すべてに反射する自分の姿を見て、「え、あれがわたし!?」とニヤニヤ。(痛すぎ😂)自転車をこぐたびにサラサラとなびく自分の髪の毛を味わい、これから始まる新しい毎日への期待に胸を躍らせながら帰宅したときのことは今でもよーく覚えています。


はじめての縮毛矯正から20年が経ち、2児の母となった今では縮毛矯正はあてなくなりました。(ちなみにアイプチも卒業済み)


なりたいものに化身しよう


先日、若宮さん主催の「よそおうのこれから」で、澤奈緒さんのワークショップに参加してきました。テーマは「自分のなりたいものに化身しよう」。ウレタンフォームを切ったりはったりして、なりたいものになれるワークショップでした。

冒頭、澤奈緒さんからこんなクエスチョンが。

「今までで一番恥ずかしかったことは何ですか?化身のヒントになるかもしれませんよ。」

なんだろう・・・・・・そうだ、天パだ!昔から超コンプレックスだった天パ。縮毛矯正いらずの、生まれつきのさらさらストレートヘアになりたかったんだよ。よし、今日はストレートヘアを作ろう。ついでに、自分の肌には似合わないとかつては思っていたピンクやペールグリーンの色にしちゃおう。


そんな思いでつくり始めた日曜の午後2時。気が付いたらあっという間に1時間半ほど過ぎていました。

で、できあがったのがこちら↓

(ちなみにむすこは鬼、だそうです)


え・・・


どこがストレートヘア?!!!!!!😂て思いますよね。

結局天パみたいな頭になっていました。

以下言い訳↓
予定した向きで頭にかぶるとおんぶしているむすめ(0才)に直撃してしまうことが判明。てことで、少しでもむすめに触れないように上下逆さまに被らざるを得なくなりました。結果、なんだか結局天パ風に・・・笑


ま、これもこれでアリだな!と。

というか、そういえば、、
そもそも今では天パに対してなんも気にしなくなったんですよね。昔はストレートヘア絶対主義だったけど、なんでだろう。


よそおいは誰のため?


天パである自分について気にしなくなったのは何でだろうか。きっと、時間的・物理的に子育てに追われていて?自分の見た目にかまってる余裕がない。これも半分くらいあるけど、おそらくは今の「よそおい」の目的は自分のためになっているからだと思うんですよ。誰かに「かわいい!」って言ってもらうのは別にどうでもよくって、「好きなものを着てる!だから今日はアガる↑」のほうが大切。よそおっててもよそおってなくてもいずれも本当の自分なんですよね。今では。

なんでそんな境地になったかというと、結婚した今では恋愛市場を卒業したからだと思うんです。見た目をきれいにしてパートナーを見つける必要がなくなった。誤解して欲しくないのですが、これは嫌味でもマウントでもなんでもなくて、ナチュラルにそこが大きいと思う。

一方で、学生の頃の自分はそれはまあ必死でした。モテたいもん!爆 そしてよそおっている姿だけが本当の自分だと信じて疑わなかったんです。化粧して、縮毛矯正をあてた状態でやっと自分。すっぴんの自分は本当の自分じゃなかったんです。けどそれって結局他人の(に認められる)ためのよそおいでした。別にストレートヘア自体がめちゃくちゃ好きだったわけじゃなくて、みんなが認める髪型=ストレートヘアだったから、たまたまそうしただけ。時代の価値観に従順に沿った行動ってだけ。

そうなってしまったのは、、、他人軸だったからだと思うんです。合わせて、見た目が異様なまでに評価されがちな年代だったからこそ、ついていこうと必死だった。

だとすると、当時の化粧後のわたしは本当に本当のわたしだったのだろうか・・・?もしかすると、本当のわたしはどこにもいなかったんじゃないのか?ただ他人に認められることだけを切望するだけの、中身のないちっぽけな少女だった・・・?(暗くなってきたのでここらへんでやめますw)


今のわたしにとってのよそおい


今のわたしはというと。よそおわなくていいなら、わたしはしたくないんです。ぶっちゃけ服だって着れればなんでもいいし眉毛すら整えるのが面倒くさい!ムダ毛処理だって面倒くさい!いちいち着こなしのセンスを問われるのも面倒くさい!笑

でも、社会的動物のひとりとして、後ろ指刺されない程度には季節やTPOに即したチョイスをしたいとは思う。一緒にいる友達に恥をかかせない程度に、とかね。

必要最低限の「よそおい」はできるものの、ときたま自己表現としてのよそおいを楽しんで、基本はノーメイクで過ごす。そんな生活があこがれだな~と思いました。

そうそう、ドイツでは「すっぴん」って言葉が存在しないらしいよ。
↓に書いてあった。


渋谷川で若宮さんと!生ボイスもステキでした


自分にとっての「よそおう」を考えさせてくれるステキなイベントでした。今月28日まで渋谷でやっているようですので、お近くの方はぜひ足を運んでみてくださいね。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。


おしまい


8/29 追記:こちらも「よそおい」について考えさせられる場面あり。おすすめです。


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