ご贔屓の最初で最後のお茶会に参加した話

「お茶会」

初めてこの言葉を聞いた時、昼下がりの喫茶店かカフェで一つのテーブルを囲んでジェンヌさんと一緒にお茶を飲みお洒落なスイーツでも食べながら世間話をし、時には恋バナや内緒のお話なんかしちゃってキャッキャする女子会かと思ってた。

参加する人数やジェンヌさんの意向によっては、もしかしたら私のイメージに近いお茶会を催されることもあるかもしれないけれども。(さすがに恋バナはないだろう)

とにかく未知の世界。
実際に何が行われてるのかよく分からない。
ファンクラブ会員のみか、もしくは会員の中でも選ばれし者しか参加できない秘密の倶楽部的な。

宝塚ファン初心者の私には縁のない催しだろうと思っていた。

しかし日頃のSNSチェックにより、参加したいとの意向を伝えれば定員オーバーにならない限り、割と誰でも参加できることを知る。

お茶会に参加された方の感想が幸せに溢れていて、気になる人は行った方がいいとのご意見をよく見かけていたので、私も珠城さんのお茶会に参加してみたいと思うようになった。

ちなみに、お茶会は公演中に開催される。大劇場公演の場合、宝塚大劇場の公演中と東京宝塚劇場の公演中どちらも開催される。

私なりに調べた参加申込方法は、
(非ファンクラブ会員の場合)

①劇場でチケット出しされている会のスタッフさんに声をかける。参加したいと(お仕事の邪魔にならないように)伝えて申込用紙を受け取る。

②ジェンヌさんにお手紙を出す。参加したいと一言添える。後日申込用紙が返送される。

(※他にも方法があるかもしれない。私が収集した情報はこれだけ。)

①が確実に受け取れる方法で、②は届いたお手紙に目を通してからになるので時間を要するし、希望者が多い場合全員に申込用紙が返送されない可能性もあると聞いた。

私は劇場から遠い地域に住んでいるので②の方法で伝えることにした。
お手紙を出すのが初めてだったが、この機会に珠城さんへの(気持ち悪いくらいの)熱い思いを伝えてみる事にした。
最後に「お茶会に参加したいです」と一言添えポストに投函。

しばらくして、ファンクラブのスタッフさんから無事に申込用紙が届いた。
(申込用紙が届いたことも嬉しかったが、私が書いたお手紙を珠城さんが目を通してくれたということが何よりの喜び。)
用紙を記入し、参加費用を振り込み、指定の住所に郵送する。
これで申込手続き完了。あとはその日を待つだけ。

私が参加したのは、2020年月組御園座公演「赤と黒」のお茶会。

この時期コロナの感染が着実に広まってきていて、公演もお茶会ももしかしたら中止になるかもしれないと心配するような状況だった。
(公演はあと数日で千秋楽というところで中止となってしまった)

お茶会は予定通り開催。
そしてお茶会当日。


※お茶会はレポ禁のため、会場の様子と感想を内容に触れずに書いていきますが、私の配慮不足で「ココの文章は触れちゃってるよ!」という箇所がございましたら遠慮なくおっしゃって下さい。速攻で直します。



珠城さんはその日も通常公演をこなされ、公演終了後に開催される。

会場は劇場がある市内のホテルで、ホテルに着くとロビーに「○階○○の間 珠城りょうTea Party」みたいな案内が出されていて、それを見ただけでテンションが上がる。

会場に着くと参加される人達で溢れかえっている。
「ここにいる人はみんな珠嫁なのね。お仲間ー!」と嬉しくなる。
会場前には赤と黒をイメージした立派な飾り付けがされている。
受付を済ませ、この日のためにしたためてきたお手紙も預けて会場に入る。
(スタッフの皆さんが同じコスプレ(?)されてるのがかわいかった)

会場はとても広い。椅子がズラッと並べられている。
正面に珠城さんが座るであろう高砂があり、綺麗な飾り付けがされている。
参加者が座る椅子の配置はシアター形式と呼ばれるスタイル。(入学式や入社式みたいに前を向く配置)

私の席は後ろの方だったが、オペラグラスをスタンバイして準備万端。
ワクワクとドキドキが止まらない。
参加される皆さんも目を輝かせワクワクされているように見えた。(全員マスクしてるけどね。)
「珠様どの扉から登場されるんだろ。どんなお話が聞けるのかな。そもそもお茶会ってどんな感じで進んでいくんだろう。」と妄想しながら始まりを待つ。

そして、珠城さん登場。

物凄い歓声と拍手。私も普段は声に出さない「キャー!」が自然に出た。
(心の中ではしょっちゅう叫びまくってる)
なんというか、とにかく輝いていた。公演後とは思えないほど疲れを感じさせない爽やかさで、歓声に照れつつも笑顔で颯爽と歩く。

普段化粧の珠城さんに直接お会いするのは初めてだったが、本当に綺麗で、美しくて、目がキラキラと輝いていて、笑顔が可愛らしい。可愛らしいけどやはり男役さん。超カッコいい。乙女モードが発動する。

私服姿だと余計に等身バランスのおかしさが際立つ。
顔が小さい、頭も小さい、細い、みんな大好きな太ももさえめちゃ細い、足が長い、手も長い、胴が短いから座ると子供みたいに小さくなってかわいい。

このまま珠城さんをひたすら眺め続けるだけでもいいと思えた。

お茶会中の私の感想はこんな感じ。
「とにかく幸せ。ずっと珠城さんを見ていられる。なんて幸せな時間なんだ。かわいい。珠城さんがリラックスしてお話してる嬉しい。聞きたかったお話もしてくれる。えーそれは教えてくれないんだ。Sっ気発動の珠城さんが見れて嬉しい。珠城さんも楽しんでくれてるみたいで嬉しい。かわいい。待ち時間の珠城さんの動きが赤ちゃんみたいでかわいい。近くまで来てくれた。オペラなしで見れる距離にいる。幸せすぎる。やっぱ細いな。顔ちっさいな。美人すぎる。マスク外して匂い嗅ぎたい。変態だとわかってる。かわいい。幸せ。かわいい。みきちゃん。尊い。なんてかわいいんだ。」

最後は歓声と拍手の中、キラキラした目で微笑みを浮かべながら会場を練り歩き、謙虚な会釈と時折手を振りながら爽やかに去っていかれた。
思わずお隣りのお姉さんと「かわいい〜」と言い合ってしまった。

お茶会というのは、応援しているジェンヌさんをずっとガン見してても許される場。皆さん同じようにガン見していた。
舞台上では見られないリラックスした姿を見せてもらえたり、参加しないと聞けないような裏話や組子とのエピソードを聞くことができたり、なんといってもジェンヌさんの美しさをずっと堪能できる。
「気になる人は行った方がいい」というのは本当だった。とっても幸せな空間。

珠城さんはこのお茶会から1ヶ月も経たないうちにに退団発表をされ、その後はコロナの影響によりお茶会は開催されないままご卒業されたので、私が参加したお茶会は最初で最後となってしまった。
でも一度でも参加できて本当に良かった。
(このお茶会の時には退団が決まっていたのかと思うと…)

早くお茶会できる世の中になってもらいたい。
お茶会開催されるようになったら、参加したいけどどうしようと悩まれている方は是非とも参加していただきたい。幸せな空間が待っているから。

初めて参加される方にひとつだけアドバイスを送りたい。
普段筆記用具を持ち歩かない人はボールペン1本でいいので持参する事をお勧めする。持っていないと困る場面に遭遇する可能性が高い。

ちなみに、私は持っていかずアイペンシルで書く羽目になった。

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