初めて東京宝塚劇場に行った話[間抜けな道のりと間近で美を浴びた話]

宝塚大劇場観劇デビューを終え、次は東京宝塚劇場デビューの日を迎える。
演目は大劇場と同じく、月組公演「I AM FROM AUSTRIA」

ムラまでは車で行ったが、今回は1公演(ソワレ)のみの観劇。日帰りで新幹線で向かう。

昔は何度も(遊びに)行っていたが数年振りの東京。記憶がほぼない。東京駅がどんな感じだったか全く思い出せない。

事前に東京駅→有楽町駅→東京宝塚劇場までの行き方を下調べするも、いまいち理解できない。
「行けば何とかなるっしょ」と気軽な気持ちで当日を迎える。

新幹線に乗り込み、目的地は間違いなく原宿であろう二人組ギャルの隣に「お邪魔します…」と恐縮しながら座るも、ひたすら「BADDY」「Apasionado!!」「EXCITER!!」ほかテンションぶち上がる曲をiTunesで聴きながら快適な時間を過ごした。

東京駅に着き有楽町駅へ向かおうとするが、ここからが長い道のりだった…



※この先は私の間抜けさを露呈するだけのお話になります。(観劇のお話も一応あります)どうぞご自由に読んでください。



まず最初の過ちは、出口改札を出てしまったこと。
(在来線乗り換え改札を通るべきだったと後から知る) 
出てしまってから山手線乗り場を探すも全く見つからない。
(ちなみにこのとき山手線がJRということもわかっていない。地下鉄だと思っていた。てへっ)
しばらく自力で探し続けたが「永遠に見つかる気がしねーな」と諦め、近くの交番に助けを求める。
おそらくこんな近くで「山手線はどこですか?」と尋ねた人は今までいなかったのだと思う。呆れられたというか、めちゃくちゃ冷たく道を教えていただいた。

目の前にあった。
だから呆れられたのか。

「東京のお巡りさんは冷たいのね」と若干拗ねながら山手線に乗り込み、有楽町駅に到着。
日比谷口出口を出たが、ここからの行き方が全くわからない。
スマホのナビを使おうとしたところに「これから宝塚観に行きます」オーラを感じるマダム達を発見。
このマダム達について行くことにした。

これが2つ目の過ち。なぜそう思ったのか。そしてなぜついて行こうと思ったか。
しばらくついて行くが「なんか違うぞ」と本能的に感じる。(この勘は合ってた)
しかし今更気づいても遅い。今現在自分がどこにいるのか、ますますわからない。
ようやくスマホのナビを使うが「いや、もっと詳しく教えて。それじゃわからん。」といった感じの案内で一向にたどり着く気配がないまま、ひたすら歩き続ける。
しまいには「本当に劇場は存在するのだろうか。全ては私の妄想では?」と病んだ思考になり始める。

最終的にたどり着けたが「逆になぜたどり着けたのか」と不思議に思うほど手応えを感じない。めちゃめちゃな道順で歩いたけど奇跡的に着いちゃった感じ。駅まで戻れるのか今から帰りの心配をし始める。

東京駅から東京宝塚劇場までトラブルなく行けた場合、東京駅→JR有楽町駅が約2分、JR有楽町駅→東京宝塚場が徒歩約5分、移動時間など含めてもトータル10〜15分。20分もあれば余裕で到着できる。
あまり覚えていないが私の場合、トータル1時間から1時間半近く彷徨っていたと思う。アホだ。
(道ゆく人に聞けばよかったのにね。お巡りさんトラウマがあったのかな。だとしたらお巡りさんのせいだ。)

おかげでヘロヘロ。腹ペコ。肉体的にも精神的にも疲れ果てた。
疲れすぎて「初の東京宝塚劇場!ついに来たー!」という喜びより「本当に存在してたのね(涙)ありがとう(泣)」と謎の感謝をしてしまう。

到着した頃マチネ上演中。大劇場のように中に入ってレストランで食事をとり、ショップでお買い物をして開演を待つつもりでいた。(そのために早く来た。予定より時間かかったけど。)

公演中なのに劇場前の人通りが少なく閑散としていて、扉が閉まり人が全く出入りしていないことに疑問を感じながらも、中に入るため扉を開けようとした。(今思うとただの不審者)
扉は施錠され入れない。隣りのチケットカウンターのお姉さんに確認すると、手持ちチケットの開場時間にならないと入れない、大劇場のようなレストランやショップもない、そもそもチケットがないと劇場内に入れないことを知る。大劇場でいう改札の奥が劇場そのもの。

全然知らなかった。結構ショックだった。
東京宝塚劇場は観劇するためだけに来るところなんだ。

疲労困憊とショックと空腹で正面の日比谷シャンテ内のレストランで「飲まなきゃやってらんねぇ」とワインを少々(3杯くらい)呑み、腹ごしらえをする。
お腹が満たされいい感じに酔いが回り、落ち着きを取り戻す。
その後はシャンテ内のキャトルを堪能し、他のショップも見て回り、開場時間になるまでシャンテ内を散策する。
(本当は他の場所にも行きたかったが下手に動くとまた迷子になると恐れ身動き取れない状態だった)

時間が近づいたので外に出ると、劇場前は人で溢れかえっていて「これから始まるんだ!」とテンションが上がる。

チケットを見せて入場。

東京もロビーは豪華ゴージャス。
広さは大劇場の方があるが、階段やシャンデリアなど内装がよりお洒落で洗練されている印象。

自動演奏のグランドピアノはこちらにもあった。
クリスマスシーズンだったので公演にちなんでオーストリア国旗カラーに飾り付けされた大きなクリスマスツリーが展示されていた。

ツリーの前と、2階だったか3階だったかにある公演ポスターが貼られた赤い壁(初日記者会見でトップスターとトップ娘役が並ぶ所)が撮影スポットみたい。
もちろん私も撮影。

軽食やプログラムなど購入できるスペースは大劇場と同じく用意されている。
(1階にはキャトルもあったしね。もうなくなっちゃったけど。)
東京のプログラムは購入済み。ちなみに大劇場と東京でプログラムの表紙や中身が変わる。

場内をひと通り堪能した後、客席へ向かう。
この日は3列目の上手。近い!!今日の(悪夢のような)出来事が全て吹っ飛ぶ近さ。

そして開演。

改めて近い!!!舞台にいる皆さんが肉眼でもよく見える。
銀橋に出てこられた時なんて目の前。お顔や汗や衣装の細部まで肉眼で確認できる。

「珠城さんが私の目の前にいる!!!こんなに接近できたの初めて!!!キャーーーー💕💕💕なんかいい匂いする!!!近くで見ると尚素敵!!!はぁ〜〜〜抱かれたい…❤️」

珠城さんはもちろん、他のスターさん達も銀橋に出てこられるたび、夢見心地になりつつも凝視。
美園さんの歌声を目の前で聞けて感動し泣き、月城さんの美貌を目の前で目撃しうっとりする。美しすぎる。
他のスターさん達も大変美しい。皆さんいい匂いがする。

「スポーツ万歳」でまゆぽんが目の前で踊ってくれたし、アイコンタクトしてくれた!(気がする)
パレードでさくらちゃんが銀橋に出てこられた時の眩しい笑顔が忘れられない。
珠城さんが私に微笑んでくれた!!!(気がする)ギャーーー!!!

もうさ、今日の(辛い)出来事なんてどうでも良くなるくらい幸せな時間を過ごすことができた。
本当に来て良かった。
月組のみんな、ありがとう。

疲れが吹っ飛ぶ幸せな観劇を終えて劇場の外に出ると、綺麗な列を作って待機している集団を発見。
これが噂の「出待ち」というヤツね。寒い中お疲れ様です。

劇場を後にし再び有楽町駅へ向かうが、もう詳細を書くのがアレなので端折りますが、案の定迷いまくる。
また1時間くらいかけて駅にたどり着く。
吹っ飛んだはずの疲れが再びどっと押し寄せる。

今は迷わず行けるもんね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?