SNSをやりたくなかった私
私は10年近くずっとアナログで漫画を描き 投稿していました
ずっとアナログで描いていきたい という決意のウラには
『デジタルは嫌だ』 というネガティブな感情があったのです
今回はそのことについてお話いたします
長くなりますが読んでくださると嬉しいです
デジタルに抵抗があったワケ
理由①:デジタルを知らない
『デジタルで漫画が描ける』ということを認識したのは 2013年とやや遅め
実際は 私が高校生のときに『ワコムCintiq12WX』という液タブが世に登場していました(ワコムペンタブの歴史自体もう40年ほど)
リアルに漫画描き仲間がおらず ネットにも疎かった私には その存在を20半ばになるまで知らなかったのです
知らない物をイチから覚えるのは少し億劫・・・
今までアナログでやってきたのだから 別にこのままでもいいやと
元来ものぐさな性格なこともあって デジタル漫画を無意識に遠ざけるようになっていました
理由②:創作に対する固定観念
2013年当時 フルタイムでテレアポをしていた私は「本格的に漫画を描いて投稿するぞ」と意気込んでいましたが
『漫画原稿用紙につけペンでペン入れをすることの難しさ』で毎日心がグラグラでした
また 私は線を重ねて形を取る描き方をしないので(一本線で描くタイプ)
思うところに線が引けないと 何度も何度も消しゴムを使うことになるので 消しカスばかりが増えていく光景に心底げんなりしていた覚えがあります
デジタルなら消しカスがでないのに・・・
一発描きをしても何度も修正ができるのに・・・
こんな風に デジタルに羨ましさを感じていたにも関わらず 行動に移さなかったのは
『漫画はつけペンで紙に描くもの』という固定観念があったからでした
Twitterなどにあげる漫画はデジタル という知識もなんとなくありましたが(アナログであげられる方もおられます)
『自分は絶対デジタル移行はしないから SNSとは今後も縁はない』と確信していたわけです
SNSに苦手意識があったワケ
理由①:不安要素が多かった
高校時代にモバゲーというコミュニティサイトが流行っており 周囲に薦められたことがありましたが
「顔も名前も知らない人たちと関わりを持つなんて」という不安が強かったのでやりませんでした
他人に漫画を描いていることが知れてしまったとき
「ホームページとかあるの?」と聞かれることも 正直複雑でした
ネット=現実ではない という思いがあったからです
理由②:ネットに対する誤解があった
もちろん Twitterやpixivはよく見ていました
好きな書き手さんたちもいて 更新をいつも楽しみに待っていましたし
書き手さん同士がコメントのやりとりをされていたり 一緒にイベントに出るという情報をみて 楽しそうだなと感じたことも一度や二度ではないです
でも『SNSは娯楽の場』という印象もどこかにあり
楽しいかもしれないけれど成長は出来ない(自分は)と決めつけていました
バズってプロになったり 本が出たりすることもあるとは知っていましたが
それはたまたま運がよかっただけだよね と冷めた目でみていた部分もあったことは事実です
ここまで読んでくださりありがとうございます
当時の感情をそのまま書いているので 少しネガティブな文章になってしまっているかもしれません
この先は 割とポジティブです😊
じゃあ今はどうしてSNSを・・・?
理由①:編集さんの叱咤激励
SNSを始めたきっかけは 某出版社の編集さんのある言葉で
「オンライン持ち込みというものがありますので活用してみては?
毎月出しても結果がでなければ徒労となってしまいます
できることは何でもやって 成長していってください」
というものでした
このとき連続7回目の落選直後ということもあり 「見限られたのかな・・・」と涙が出そうになりましたが 今ではとても感謝しております
この言葉があったからこそ 私はノートパソコンとペンタブを購入し
ブログとTwitterを始めたわけですから・・・
人は結局厳しいことを言われないと 行動をしないのかもしれないですね(なるべくは言われたくないですが)
理由②:見えない物が見えてきた
ブログは「はてなブログ」という 自分でカスタマイズするタイプのものを選んだため 最初は機能を覚えるだけでも頭が痛くなりました
Twitterは投稿しても 0~3いいねが当たり前(それだけでもありがたいですが)
「やっぱり向いていないのかな」と挫けそうになったこともしばしば
ですが頑張ってブログを100日連続で更新したり
週1必ず漫画かイラストをTwitterにあげていたら
見てくださる人も徐々に増えてきて
何事も継続なんだなと 改めて実感しました
ところで デジタル移行したのは「オンライン持ち込み」をする為なのに 何故SNSを始めたのかと言いますと
去年1年間 投稿しても全く手応えがなかったことに疲れ果て
「しばらく趣味感覚で描こう」と 漫画家志望を一時休止することを考えたからです
だけど実際Twitterなどを開設してみたら「プロになりたい!」という思いが再燃してきました
同じように漫画家を目指している人の日々の頑張りや 受賞や雑誌デビューできた人の喜びを SNSでダイレクトに感じ取ることで 自然と自分自身が鼓舞されてきたからです
SNSを始めて一番よかったなと思うことは
『色んな人の存在を知ることが出来た』ことです
つらいのは自分だけじゃ無いと気づくことができたのは 孤独になりがちな創作生活において とても心が救われました
少なくとも私は あのまま自分の部屋で机に向かってただ描き続けていても 『漫画描きとして前進することはなかった』ように思えてなりません
SNSは自分の喜びや楽しみを自由に表現できたり 同じ目標を持つ人同士で励まし合える 最強のポジティブツールだったんだなと日に日に感じております
まとめ・SNSに興味がある方へ
今 何よりも思うのは
「もっと早くTwitterやnoteを初めていればよかった!!」ということだけ・・・!
私は何事も自己流でコツコツ時間をかけてやるタイプであり
そうするのが好きでした
だから編集者さんに「徒労になる」と伝えられた時は 本当に悲しかったのですが 一理ある助言だと思えます
ただ出来ることなら 厳しい言葉で気づかされるより 自分で気づいて行動できていれば もっとよかったのではないかと思うのです
いち漫画家志望である私が言うのも憚れるかもしれませんが
アナログで描いていても 何年も足踏み状態の方・頑張っているはずなのに全く結果が出ていない方で かつデジタル移行やSNS開設を迷っている人がおられましたら
ぜひとも やってみてください
何かが変わるはずです
デビューへの道が開いたり 作品が大勢に評価されたり・・・といったことよりも
自分の気持ちがすごく変わると思います
▼デジタル移行についてを描いたエッセイです(Twitterなどに掲載)
これから私は もっともっとデジタル漫画を描き たくさん投稿をして
絶対にプロになりたいと思っています!
そして このエピソードに更なる「信憑性」をプラスできればなと 今からワクワクしております
勇気をだしてSNSを始めてみて 危うく嫌いになりかけていた創作活動が一変し「漫画を描くことってやっぱり楽しい」と日々感じるようになりました
せっかく10年近くやってきたことなので こうなったらなんでもかんでも挑戦して『SNSを網羅していきたい!』というのが 今の私の大いなる目標だったりします
2022年9月10日 田丸はるか
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