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【LOUIS VUITTON &】クリエイターコラボの原点とは

東京・原宿にて、創業160余年を誇るルイ・ヴィトンの歴史を振り返る展覧会が開催されています。本展では、山本寛斎、藤原ヒロシ、草間彌生、NIGO®、村上隆、磯崎新などの日本人アーティストとのコラボレーションにフォーカスを当てつつ、ルイ・ヴィトンが世界各国の国際的なクリエイターと共に生み出して来た品々が紹介されています。なぜ、これほどまでにも多くのクリエイターたちとコラボレーションをしているのか、納得できる理由がこの展覧会から見えてきます。

その理由は、ルイ・ヴィトンの原点にあります。元々、ルイ・ヴィトンは荷造り用木箱を製造する職人からスタートしました。19世紀中頃の、華やかで高価な衣装をはじめとする身の周りの品を守るための梱包用品作りから始まったルイ・ヴィトンは、衣装デザイナーとの関係をとても大切にしていました。その意思を引き継ぎ、現代においても同時代を生きるクリエイターを大切にしているのです。

初代ルイ・ヴィトンは、1821年にフランスのアンシェ村に生まれました。16歳で著名なレイティエ・アンバルール(荷造り用木箱製造兼荷造り職人)のマレシャルの店に職人見習いとして入門後、17年かけて腕を磨き、1854年に独立します。創立当初の宣伝文句は、「どんなに壊れやすいものでも確実に梱包します」「モードの梱包専門」です。出店した場所は、ヌーヴ=デ=カプシーヌ通り(現在のカプシーヌ通り)。そこは、当時の流行の品を扱う百貨店や有名デザイナーの店が立ち並ぶ通りでした。オートクチュールの創始者シャルル・フレデリック・ウォルトの店もすぐ近くにあり、二人は程なく親しい関係となります。ウォルトが生み出したオートクチュールのドレスを、ルイが丁寧に梱包し、お客様のもとへと届けたのです。モード(流行服)を作るウォルトのために鞄を作ったヴィトン。その他にも、3代目のガストン=ルイ・ヴィトンは、女性の身体をコルセットから解放したポール・ポワレと深い親交がありました。ポワレのデザインした服のために、ガストンはトランクを作ったのです。

これらの歴史を知ると、近年、カール・ラガーフェルドやアズディン・アライア、ヴィヴィアン・ウエストウッド、クリスチャン・ルブタン、マノロ・ブラニクなどのファッションデザイナーとコラボレーションを行っていることがとても自然なことであるように感じられますね。ファッションデザイナー以外にも、ルイ・ヴィトンは現代アーティストや音楽家、建築家ともコラボレーションを多々しています。今後、少しずつそれらについても触れていこうと思っています。

*展覧会情報はこちら*
「LOUIS VUITTON &」2021年3月19日(金)-5月16日(日)
https://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/magazine/articles/lv-and#

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