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振り返って見つけた「#日々の大切な習慣」。

ぼーっとnoteをみていたら、こんな記事を見つけました。

「日々の大切な習慣」に関する記事を募集するnoteでした。

日々の大切な習慣、かあ・・・。

正直、パッと思い浮かぶ習慣は何一つありませんでした。
慌ただしい日々を送っていると、人は本来自分が大切にしているはずの習慣に、気づくことすらできないのかもしれません。

この機会に私の日々の習慣、特に朝のルーティンを振り返ってみることにしました。

毎朝いちおう目覚まし時計をセットしていますが、時計が鳴る前にカーテンから差し込む光で自然と目が覚めます。

まだ寝息を立てている夫と子どもを起こさぬよう忍び足で寝室を出て、そっとリビングのカーテンをあけます。

鉄瓶でお湯を沸かしている間に観葉植物に水をやり、白湯を飲みます。

これが、一日の中でほぼ唯一と言っていい自分時間

白湯で体を温めながら新しい朝が来たことに感謝し、「今日もがんばるぞ」と気合を入れます。

ほどなくして夫と子どもが起きてくると、そこから一気に忙しくなります。

無理のない範囲で栄養バランスを考えた簡単な朝食を作り、子どもと「今日は保育園のおさんぽ、どこに行くだろうね」なんて話しながら一緒に食べます。

子どもに着替えを促しながら、私は少ないながらもお気に入りの服が詰まったワードローブからその日の気分で服をピックアップし、ささっとメイクを済ませます。

無事に子どもを保育園に送り届けたら、近所のスタバでスターバックスラテを買い、仕事モードにスイッチ切り替え!

こうして私の一日がはじまります。

という妄想をよくしています。

田中みな実さんが南部鉄器で白湯を飲んでいるとラジオで聴いたり、木村多江さんが「小さな幸せを感じるのは"新しい朝が来たとき"」だとあさイチで言っているのを見たり、同系色の服が数枚しか入っていないすっきりしたクローゼット写真を投稿するインスタグラマーを見ているうちに、いつの間にか「わたしの日々の大切な習慣(妄想)」が完璧にできあがっていました。

自分でもびっくりするくらい自然に「柔らかな朝日のもとで白湯を飲む私」が降りてきます。

ただ、それはすべて幻覚です。
私の現実は、いつもこんな感じです。

朝になっても遮光カーテンで真っ暗な部屋で、スマホのアラームがけたたましく鳴り響きます。もちろん3回ほどスヌーズ。

その後、まだいびきを立てている夫と子どもを「今日も寝坊だ!起きろー!」とたたき起こします。

キッチンでお湯を沸かして作るのは白湯ではなくパック麦茶で、観葉植物に水はやりません。

新しい朝への感謝も何も、昨夜は疲れを取るために寝たはずなのに、起きたらもう疲れています

子どもの栄養は「1週間でそれなりにとれていればいい」というスタンスなので、その日に冷蔵庫にあったものを適当に出します。
私に至っては寝起きに食物を咀嚼する元気がないため、プロテインを流し込みます。

子どもはとにかく着替えをめんどくさがるので「一緒に着ようよ」とおだて、おそろいの「深海魚が19匹並んだTシャツ」を週3で着ています。
残りの日は、好きなポッドキャストのオリジナルTシャツを着ています。

我が家におしゃれワードローブなんてものは存在しません

「アイロンがけが必要なシャツは着ない」という強い意思を持っています

子どもを保育園に送り届けた頃にはすでに汗だくです。なお、近所にスタバはおろかドトールすらありません

這う這うの体で事務所に着いたら、スーパーで買ったお徳用ドリップバッグのコーヒーで一日が始まります。

ここまで書いてみて、私の日々に「大切な習慣」など何もないことに気づき、愕然としています。

3回スヌーズすることも、深海魚Tシャツを着ることも、すべて習慣ではありますが、「大切な習慣か」と言われるとそれはわからない。

「何か1つでも、自分の中で大切にできる習慣はないのか」と考えました。

「大切な習慣とは何か」について思いを巡らせながら、歯ブラシをくわえてリビングをふらふらしていた今朝のこと。

夫から「ねえ、いつも思ってたんだけどさ・・・」と話しかけられました。

「なんで洗面所で歯を磨かないの?」

答えに窮してしまいました。

なぜ私は歯磨きの時にリビングを歩き回っているのか、自分でもわからなかったからです。

そして以前から「君って永遠に歯磨きをしているよね。歯何本あるの?」と夫に茶化されていたのですが、その理由も同時に判明しました。

私は注意力散漫で漫然と歯磨きをしているから、結果として長時間歯磨きをしているのだと。

振り返ってみると、いつも私は歯磨きをしながらポッドキャストを聴き、リビングをうろつき、子どもに「お着換えしてね」と声をかけ、「掃除機かけなきゃ」といった考え事をすべて同時に行っています。

そしてすべてが中途半端になるのです。
そりゃ歯磨きも永遠に終わらないし、かけた時間のわりに歯がキレイにならないわけです。

ついに私は気づきました。
私が日々大切にすべき習慣、それは、

洗面所の鏡の前で、歯を磨く。


これからは、毎日鏡の前で己の歯と向き合うことを「大切な習慣」にしたいと思います。

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