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ほこりの勲章 #まいにち土鍋

きのうの記事、たくさんの方々に読んでいただいたようで、各地から反応をいただきました。ありがとうございました。

「土鍋を通して人が集まる場をつくる」
 Life style magazine エントリエ




これまでのお礼とお詫び

同じ空間で仕事と生活を営んできた。

ありがたいことに工房コッチョリーノ、コッチョリーノ料理が見たいのでキッチンの取材したいなど、いくつも声をかけてくださり、とても嬉しかった。しかしながら、自宅の取材はお断りしてきた。

仕事で留守にすることも多く、ひいては毎年数ヶ月単位で海外に滞在し、小学生の子をひとりで留守番させることが多かったのでできる範囲で慎重にしてきた。これまでに取材のお声をかけてくださった関係者さま、申し訳なかったけれど、ありがとうございます。


快適だった住居兼工房

90年代のイタリア生活を終えてからここに引っ越してきた。もう解禁なので住居兼工房について書き残しておこう。

地下があるメゾネットタイプのマンションで、長い庭から広いドライエリアを臨む工房がある。粘土や作品の搬入のためのアプローチだったが、庭には小さな畑をつくった。庭でご飯を食べたり、本を読んだり、新宿や下北までほど近い東京なのに自然の風を感じる空間だった。

家庭用の電源は一般的な100Vだが、窯のために200Vの電力も引き込み、窯を焚きますよとマンションと消防署にも届けを出し、2つの電気メータがぐるぐる回っているユニークな家だった。

電車の駅、バスの駅、どちらも徒歩すぐ。友だちがたくさん遊びにきてくれたなあ。スーパーは4件。自然保護区になっている小川に10分、一級河川の両方に15分、庭には鳥や虫がたくさん遊びにきた。

今もさよならするのが寂しい。



おおきな取捨選択とほこりまみれの作品

きょうは、工房の大きな棚を動かした。写真のような、まだ焼いていない作品がざらざらごろごろ出てくる。削りかすも含めて、軽トラで土の廃棄になんども行った。まだまだある。

写真の左側に、ぐちゃっとした作品の群れがある。工房の入り口で宿題をやったり、遊んだりしていた子がつくったもの。これは取っておこう。他の作品も、焼けば作品になるのだろうが、あきらめることで、新しいエネルギーが湧くことを、人生おおきな取捨選択で実感した。

ほこりまみれの作品たちを、大きな米袋のなかに勢いよく叩き割った。ほこりの勲章が舞い上がった。


8月6日(土)
未焼成作品(しょうゆさしなど)

土鍋料理が登場しないことがあるかと思うけれど、タイトルは  #まいにち土鍋 のままでゆきますね。


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