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あえて令和の時代に勧めたいテレビ番組7選

テレビはオワコンと言われて久しい。
確かに一時期娯楽も情報源もテレビ一強だったが、X(旧Twitter)やネットニュースで情報を得て、YouTube・Instagram・Amazon Prime・Netflixで余暇時間を過ごしていたら・・テレビがなくてもなんとかなってしまう。
引っ越しでテレビを手放したという話もチラホラ聞くようになった。

東洋経済ONLI NEによると、2017年から2023年の調査で
テレビの利用率は2017年100%近くだったが、2023年には90%を下回っているそうだ。肌感覚としてはもっと少ない数値に感じる。

https://toyokeizai.net/articles/-/714676
https://toyokeizai.net/articles/-/714676

また、スマホ=若者だけではなく、60代の利用率が6年間で30%から60%にのびたらしい。それくらいスマホの対等が著しくなった。

https://toyokeizai.net/articles/-/714676

20代のスマホ使用平均時間は1日5時間にのぼるとの結果も・・!
テレビ試聴時間は1日平均1時間40分なので、いかにスマホで事足りるか・・!
(50代以降はテレビの試聴時間は4時間とも言われている)

若年層の部類に入るか入らないか?の身としては「今、結構テレビ結構面白いよ?!?!」と声を大にして言いたい。
今回は個人的に欠かさず見ているテレビ番組を7つ紹介したい。
※シーズンで変化が激しいドラマやアニメは除外させていただく。

◆「デザインあ neo」(毎週月曜日8:25〜8:35、毎週金曜日7:20〜7:30/Eテレ )

日常に潜んでいるものやことを俯瞰する番組。Eテレ=子どもが見るもの、と思うこと勿れ。むしろ子供より大人の方がハマりやすいのではないだろうか。
コーナーの一例を挙げると・・
・ものが作られる過程に潜入
・世の中にあるデザイン、どっちが良いかを討論する(例:アイスクリームはカップで食べるか?コーンで食べるか?)
・機械が行なっている仕組みを人間で表現する
・1個の分解したもの(破片?)が集合して何になるかを見届ける
がある。

この番組は以前「デザインあ」という名前だった。しかし、この番組の音楽を担当していた方が不祥事で表舞台から姿を消してしまい、打ち切りになってしまった。neoが始まっても1年くらいロス状態が続いていた。
けれども徐々に昔の古傷を癒してくれている。

番組の説明を私の少ない語彙ですればするほどつまらなくなってしまいそうなところが歯痒い。週1回10分だけ時間をいただきたい。1度見れば次も気になるはずだ。
※放送は週2回だが2回とも同じ内容


◆「誰でも考えたくなる 正解の無いクイズ」(月・火・水 17時30分〜17時45分/テレビ東京系)

ラッパーの呂布カルマさん・お笑い芸人Aマッソ加納愛子さん・相席スタート山添寛さんがパネラー、題名通り(視聴者から寄せられたものが大半)「正解の無いクイズ」をパネラーの3人と、各分野で特化している専門家の方がその視点から正解っぽい回答を導き出して番組オリジナルの正解をつくっていくという番組だ。

クイズは、「夜更かしをしている子どもがすぐに寝るような一言は?」「使われていない電話ボックスの新たな使い道は?」などなど。
専門家の方(※天才、と番組では呼んでいる)も大学教授・宇宙飛行士・昆虫研究家・僧侶・弁護士・予備校講師・クイズ番組の構成作家・漫画家・人工知能・お笑い芸人・・・本当にこれだけでもすごいラインナップだが、多分全員のカバーができていない。
自分が回答者ならどう答えるか?というのを考えておいて、翌日に答え合わせ(水曜日の場合は翌月曜日)の意をこめてみるのが楽しみだ。天才と似たような回答だとちょっとテンションが上がる。目の付け所が一緒でも、結論が違うと「なるほど〜」と1問につき1回は唸ってしまう。

新たな気付き・視野が広がるという意味でこの番組はすっかりライフワークになっている。15分という短さと毎日ではなく週3回のちょっとだけ物足りないような塩梅が素晴らしい。(週3回全部違う内容)
そしてパネラーの御三方はもちろんのこと、天才たちのトークスキルが著しく高い。特に大学教授陣がずば抜けていると感じている。学生時代に戻ったら、この方々の講義を受けたいくらい。


◆「何か“オモシロいコト”ないの?」(毎週月曜日23:00〜23:40/フジテレビ系)

令和のフジテレビ系の土曜19時の顔になりつつあるドッキリGPで良い関係性を気づいているらしい(?)、シソンヌ長谷川忍さんとSexyZone菊池風磨さんをメインに据えた非常に緩いバラエティ番組だ。
地味だけどやってみたら意外と面白い・・?というゲームをゲストとともに取り組んでいく内容になっている。初回から見ていないのでもしかしたらもっと面白いゲームがあるのかもしれないが、2つのゲームに心掴まれた。

①山手線ゲームのリズムに合わせてでしりとり・連想・キレる(※場合によって変わる)をランダムに仕掛けてラリーを繋げるゲーム
例)A:「チョコレート、しりとり」
  ↓しりとりなので、チョコレートの「ト」から始まるワードを言う
  B:「トンカツ、連想」
  ↓連想なので、トンカツに連想されるワードを言う
  C:「美味しい、キレる」
  ↓前の人が発したワードそのままキレながら言う
  D:「美味しい、キレる・・・」


②ワンバンライス
おかずを白ご飯の上につけて(ワンバンと呼んでいる)、おかずは出さず、タレや匂いを手がかりに白ご飯を食べて、何のおかずをワンバンしたかを当てるゲームだ。
サバの味噌煮・シチューなど、おかず単品で見ると本当にわかりやすいと思うのだが、意外とワンバンするとわからない様子が見ることができてクセになる。実際やってみたが、意外と難しくて驚いた。特に中華。
外食先だと下品に見えなくもないので、自宅でやることをオススメしたい。

そして(①のゲームでも当てはまる)メインMCの長谷川さん・菊池さんのワードセンスやゲストを巻き込んだトーク、正解の回答者に対して寄ってたかって皆で否定しておきながらVTRで正解を見て青ざめている様子が面白い。
ゲーム内容もかなり低予算で派手さはない・しかも大体1放送1ゲームで且つ文字で説明すると非常につまらなさそうに見えてしまうが、意外と面白いので1回とりあえず見ていただきたい。YouTubeで同じコンテンツがあったら絶対見ないような内容でも、テレビでやると面白いと感じるのは不思議だ。


◆「有吉の壁」(毎週水曜日19:00〜19:59/日本テレビ系)

有吉弘行さんと佐藤栞里さんが審査員(?)となって、あらゆる場所で面白い人になりきる芸人さんを評価する番組。美術館や商業施設、専門学校などシチュエーションはバラバラで、出演者も回によって結構変わる。
チョコレートプラネット・シソンヌ・マヂカルラブリー・とにかく明るい安村・ハナコ・三四郎・タイムマシーン3号・トムブラウン・錦鯉・四千頭身・きつね・パンサー・ジャングルポケットさんあたりは登場頻度が高いレギュラー陣と言っても良いだろう。

このメンバーを一気に集めてロケをするため、大抵の収録が木曜日の早朝に絞られる上、今をときめく方々の集まりなので毎週と謳っていながら2024年1月は水曜日が5回あったにも関わらず2回しか放送していない。
毎週やらない代わりに2時間の特番になるので嬉しい。
「笑ってはいけない24時間シリーズ」が年末の特番から姿を消してしまったためこの番組が台頭してほしいと思っている。

ロケだけではなく、スタジオで芸人さんがアーティストになりきってパフォーマンスを披露する「ブレイクアップアーティスト選手権」がすごく個人的には刺さっている。
このコーナーのために、製作陣曰く大赤字でライブを行なっている。
一昨年は日本武道館、昨年はぴあアリーナMM、今年はなんと!有明アリーナで開催する。しかも、今年はライブビューイングまでやるそうだ!
その中のアーティスト(2.7次元アイドル)「KOUGU維新」が非常に刺さっており、そこから有吉の壁を見るようになった。
もう誕生して4年くらい経つと思うが、少ないコンテンツを回し続けて、今でもゆるっとライフワークになっている。ちなみに推しは「キリ様」だ。
これを生み出したきつねさんに感謝してもしきれない。


◆「ヤギと大吾」(毎週金曜日19:25〜19:55/テレビ東京系)

特番でちらっとやっているのを見て面白いな!と思ったものが、昨年満を持してレギュラー化。出演者はタイトル通り千鳥の大吾さん、ヤギ(ポポ、もろこし)
雑草に困っているお家にお邪魔し、ヤギが食べるのを見守る番組だ。
説明にすると全く面白くなさそうだが、メインはヤギでヤギの使い手が大吾さんという構図になっているのが斬新。

動物番組にありがちな、動物のかわいさや面白さをお茶目に編集するのではなく、ヤギのありのままを見せてくれる。ダラダラして動かない時もあるし、メディア/視聴者受けという概念は存在しない。
ヤギに対して大吾さんが逐一入れるコメントはさすがだ。
ヤギをただ見守るだけでここまで番組を面白くさせてくれる、制作者と大吾さんに敬意を表したい。

ポポが先輩でもうだいぶ大きくなっているので可愛げというよりは頼もしい。
一方もろこしはまだ子どもの部類なので(とはいえ初登場回から考えるとだいぶ成長している)ポポに比べると小さいこともあってよく可愛がられている。それに嫉妬(?)しているポポも愛おしい。ここまでテレビに登場する動物に心を奪われたことがなかったので、1日でも長くポポともろこしは元気でいてほしいと心から願っている。

最近は功績関係なくコンプライアンスに引っかかると一発退場になりつつある芸能界。今1番表舞台から姿を消してほしくない人ランキング第1位は大吾さんだ。全ての番組をチェックしているわけではないが、この番組から大吾さんがいなくなり、打ち切られるのが最も恐れている事態だ(ネガティブすぎ?)


◆「マツコ&有吉 かりそめ天国」(毎週金曜日20:00〜22:54/テレビ朝日系)

特番の兼ね合いで毎週こうはならないものの、「ヤギと大吾」からの「マツコ&有吉 かりそめ」を連続で見ることができた金曜日は最高だ。
マツコ・デラックスさんと有吉弘行さんが視聴者からのおたよりに独自の見解を入れて広げてくれたり、最近は何らかのアツい地域にフォーカスしたロケをマツコさん・有吉さんと楽しむことができる。
もう中学生さんのナレーションが本当に心地良い。思いっきり表舞台で場を独特なワールドで包んでくれて優秀(?)なのはいうまでもないが、個人的にはもっとナレーターを務めている番組が見たいくらい。
U字工事さん・ずん飯尾さん・ロバート秋山さんがナビゲーターを務めているVTRは大袈裟でもなく腹を抱えて見てしまう。

ご本人たちも自称しているように、前身番組から比べるとお二方とも毒がいい具合に抜けてかなり丸くなっている。
不快な思いはしない、というのもこの番組を安心してみることができるポイントの1つだ。


◆「キントレ」(毎週土曜日13:30〜14:30/日本テレビ系)

私がKing&Princeが好きだから・・・ということを抜いても見続ける番組ではないかと思う。
「体当たり経済バラエティ」ということをウリにしており、King&Princeのお二人が体を張ってお金の疑問を解決するというコンセプトだ。

前身番組は5人の個人の特性を生かしたり、5人で力を合わせて〜といったよくある男性アイドルバラエティ(?)だった。ド級の天然で元々バラエティポテンシャルが高いグループなので個性を活かしつつ面白番組に仕立てていくような感じだとしたら、本番組は全く逆だと思っている。
徹底してゆるくお金のことを学ぼうということで2人の特技や個性はそこまで活用されていない。個性を潰している!とかではなく、学びつつ本人の人柄やセンスを楽しむことができる。

また、King&Princeだけではなく、劇団ひとりさん・アンタッチャブル山崎さんもスタジオにいる。
芸人さんというよりは2人の保護者のような立場でいてくれて、実際の数値面は知らないが個人的には前身番組より見応えがある。
あんなに他番組でボケたり体を張ったりしている御二方がずっとツッコミで、King&Princeを引き立てたり時には一緒に楽しんでくださっており、好感度が爆上がりである。
しかも騒がしくないのにワードひとつひとつのセンスが秀逸・・!

・架空の家の中にある高額商品を探す
・まちで出会った人と交渉して手に入れた具材で炊き込みご飯を作る
・King&Princeがバイトとして入社したら・・?
・King&Princeが高級食材を使って料理、有名店のシェフが激安食材を使って料理、どちらが美味しいか?
などなど、King&Princeを知らなくても(興味がなくても)楽しめる番組になっている。よほど出演者に恨みがなければ、不快な思いもせず、飽きさせない1時間だと思う。


テレビがなくても、視聴し忘れても、「TVer」があれば問題なし!

急に回し者のような宣伝になってしまったが、私はただのユーザーだ。
スマホで「TVer」というアプリをダウンロードすれば、NHK管轄の「デザインあneo」以外は全て放送後1週間は無料で視聴ができる。
Amazon PrimeやYouTubeの時間を、少しTVerに割いてみてもいいのではないかと思う。

勿論他の動画サイト・配信サービスも面白いコンテンツがたくさんあるが、炎上狙いで気分を害するものも増えている。むしろコンプライアンスに厳しくなった今だからこそ、TVは軽い気持ちでみやすくなっていると思う。
テレビが過激だった・テレビが生活の中心だった時代と比べると、私が紹介したものは「生ぬるい」「予算削減?」と思うだろう。

しかしこの内容を他媒体でやってもおそらく盛り上がらない。テレビに携わる人の力と時流の変化を肌感覚で学ぶことができるテレビをこれからも大切にしていきたい。

「びじゅチューン」
「ピタゴラスイッチ」
「マツコの知らない世界」
「テレビ千鳥」
も見ているものの上記に比べると流し見なため、今回は紹介を割愛する。
これに加えテレビやアニメを見ているのだから、週に10時間近くテレビに費やしているのはいかがなものか・・・と少し思ってしまった。



※1/31追記
漫画家の芦原妃名子さん死去の報道に衝撃を隠せない。
つい先日まで放送されていたドラマ「セクシー田中さん」の原作者。漫画はまだ読んでいないがドラマを毎週楽しみにしていた。
病気による急死でも悲しいことには変わりないが、事情が事情なだけに・・・。
そして報道が出鱈目でないのであれば、1テレビユーザーとして怒りを思える。

視聴者に見える範囲では「誰も傷つけない」番組を謳い、とても平和な番組が増えているが制作の現場は変わっているのだろうか。
これだけさまざまな媒体が台頭してきてテレビの優位性は良くも悪くもなくなってきているものの、どこかで制作関係者には「テレビ以外の媒体はテレビ以下」という認識が残っているのでは?
そうでないとこんな事件は起こらないだろう。全員が全員そうではないとは思うが。

今回は個人的にオススメのテレビ番組を紹介したけれども、一方でテレビ以外の媒体から得た情報をテレビに取り入れているだけなのに、まるでテレビ制作者発案のような雰囲気を醸し出す番組も目立っている。

どんな媒体であっても台頭だ。制作者が別にいるのであれば経緯を評しながら新しいものを見せて欲しいと願うばかりだ。








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