見出し画像

幻の00番のりば

JRの駅で掲示されている「◯番線」や「□番のりば」というあれ。
駅によっては「0番線」や「0A」「0B]といったものや「内回り」「外回り」と案内されていた時期があったところもあります。
そんななかで、実現しなかったけど記録としては存在する「00番のりば」について今回は語ってみようと思います。

その場所は新大阪駅在来線ホーム。

新大阪駅は東海道新幹線開業時に設けられた駅で、新幹線のホームに1~6(開業時は2~4)、在来線のホームに11~18を振っていました。

1985(昭和60)年に新幹線のホームが1つ増えたときに1番線の横に設けられたことから、新ホームに20番を振り、1~6番は21~26と変わりました。

さらに時は進み、おおさか東線の北部延伸が具体化するとともに在来線部分の改良が始まり、線路の増設とホームの増改築が進められました。冒頭の写真はその工事がたけなわだった頃のもので、使用できるホームの移設と完了時のイメージが掲載されたものでした。

そして、その完成予想図の中に、その「00番のりば」があったのです。

新大阪付替b

11番から19番があって、19番の隣が00番。これは新幹線ののりばが20番から始まるためにこの設定があったものと思われます。

実際はこうなりました。
JRおでかけネットの駅構内図の一部をスクショしたものを載せます。

Screenshot_2021-05-02 新大阪駅|構内図:JRおでかけネット

現在はこのように、在来線ホームに1~10を振るようになっています。
1985年3月以来、姿を消していた1番のりばが復活したのは2018(平成30)年7月のことでした。ちなみにそのことが明らかになったのは6月ののりば番号の変更によるもので、そのときは1・2番のりばの工事がまだ進行中でした。

さて、ここで興味深い小話をもう一つ。
実は新大阪駅には開業以来、ずっと1番のりばがあったのだというお話。
どこにあるのかというと、新幹線の高架下にもう2本、線路幅の広い路線が入りこんでいるのをご存じでしょうか。
はい、Osaka Metro(もと大阪市交通局)御堂筋線です。開業当時は1号線でした。
こちらは開業当時から南行が1番、北行が2番となっています。ホームの位置は開業当時と変わりましたが、この組み合わせは基本的に変わっていません。
しかも開業したのは1964(昭和39)年9月24日のことで、新幹線開業の約1週間前のことでした。
これからまだまだ変貌と発展が続く新大阪駅。20年後、30年後、50年後はどのような姿になっているのでしょう。

それでは次回の投稿まで、ごきげんよう。

サポートをお願いいたします。いただいたサポートはたまなび倶楽部の運営費として活用いたします。