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なるほど不可算名詞……あれ?money?

英語の授業で、複数形に“s”がつけられない名詞があると習ったことがあるかと思います。このような単語を「数えられない名詞」とか「不可算名詞」とかいうのですが、どのようなものがあるかについては、話す人・聞く人によって深さが違うようでして。

よく言うのは「water」とか「gas」とか「salt」のように、容器などのようなものに入れないと大きさを決められないもの。具体的に言えば液体とか気体など、単体だと大きさやかたちが一定でないもの。こういったものは確かに「数えられない」です。

他には考え方とか気持ちのようなもの。「love」とか「fun」、「damage」とか「beauty」など。ああ、考え方といえば教科目のようなものもそうかも。「history」とか「math」とかですね。こういうものも日常生活では1つ2つとは数えない。「数えられない」というよりむしろ「数えるようなものじゃない」という部類に入るのでしょうか。

あとは代表的な例としてよく挙がる「money」。これはお札や硬貨だと1枚、2枚と数えます(落語の『時蕎麦』にも出てきますな)が、ある程度の金額を示そうとすると数の概念が変わってしまう。例えば1万円となると、1万円札1枚でも1万円だし、5千円札2枚でも1万円。千円札10枚でも1万円ですね。通常の個人間取引の面では現実的ではないですが、極端な話、1円玉1万枚でも1万円ではあります(なお、重さにすると10kgあるので持ち運びの上でそれなりの無理があります)。

……とすると、最近話題となっている“金融機関で硬貨の出入金や紙幣の両替(新札での受け取りも含む)で手数料がかかる”問題。あれは「貨幣を数えられるもの」とした考え方になりそうなのですが、さて。

それでは次回の投稿まで、ごきげんよう。

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