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旅の伴にした本(34)国鉄時代の貨物列車を知ろう

久しぶりにガッツリ読み込める著作を手にしました。
実業之日本社刊「国鉄時代の貨物列車を知ろう 昭和40年代の貨物輸送」栗原景著。

正直なところ、貨物列車に関する知識はもとより多くなく、貨物駅のしくみやローカル線の小さな駅での取り扱いといった「点」の情報や、さまざまな種類や用途の貨車が存在していた「個体」の知識がバラバラに点在していたようなところがありました。

それをこの作品は、当時(昭和40年代)の列車を具体的に例示して、どのような取り扱いをしていたかはもとより、その場面場面で実際に行っていた手続きや作業についてもかなり詳しく記述されています。

荷物輸送や郵便輸送にも触れていますが、これもオマケのようなものではなく、これらも込みで鉄道による当時の物流事情が浮き彫りとなる構成となっています。そのおかげで、点在していた知識や情報が、かなりの局面で体系的に整理できたように思える、そんな著作でした。

もちろんのこと、それによっていくつかの「謎」も浮き上がってきましたし、現代の物流が抱える問題や今後の展開に何かしらのヒントが得られもしました。これらは今後のより深い知見の獲得におけるベースとなったとも言えるものかと思います。

鉄道の物流に興味がある方、ぜひご一読を。

それでは次回の投稿まで、ごきげんよう。

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