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歳を取るというのは

岡山は久しぶりに雨になった。常夜灯の灯りに照らされて、雨粒が落ちていくのが、見えている。虫はまだ鳴かない。春から梅雨にかけての微妙なラインに、季節は通過している。

先月くらいから、はっちーさんがソワソワしていて「5月はWoTできない」とか「別のクランに移る」とか騒いでいるので、ああこの人もチーフテンが欲しいのだな、と嘆息している。
あんな高い戦車を買っても使う事がない私には無用の長物なのだが、はっちーさんにとっては違うのだろう。

それでみょんだぜ氏が所属しているヤサイに出入りしては進撃戦に出たりしていたのが先月のことである。はっちーさんなら進撃戦をやるとなっても277使うだけなので簡単なことである。277持っててやる気があれば、進撃戦に出れるってのは良い事だと思うよ。

それではっちーさんは、「チーフテン取れるかも」なんてやる気だったわけだ。ボンズも充分にあるようだし。

ところが、当のヤサイは5月のCWEに出るとかでDLTAに移っていってしまった。はっちーさんだけどうするか迷っているうちに、ウンバボに取り残されてしまったのである。

私はその時はっちーさんに忠告したのだ。
「ヤサイの連中は若いから。」

はっちーさんは私より年上で、思慮深い性格、落ち着きもあるが、その分優柔不断で決定力に欠ける部分がある。
ヤサイの人たちはまだ大学生とかが多くて、ノンケだし、すぐ移り変われる頭の柔らかさを持ってる。
これはWoTの上手い下手じゃなくて、人生の問題だがね。
若い時ってのはいつもそうで、目先の利益に飛びついたりしがちで、周りの変化を受け入れやすいし、自分も簡単に変化していく。

インターネットをやり始めた頃の私も、当時は高校を卒業したばっかりで、常に変化し、柔らかい人間だったのよ。
もちろんヤサイ全部がそうじゃないけど。
でも5年以上も歳が違ってしまったら、もう考える事も全然違うって事もあり得るし、話す内容もWoTくらいしかないでしょう。

はっちーさんが仕事なんかで彼の年上と話す事が多いだろうから、ついつい自分が「若い」と勘違いしがちなのだと思うけど、30前になったらインターネットでは「オッサン」だ。
そういう自覚のないオッサンが、若い連中に合わせようとしたって上手くいく訳がねぇ。

歳を取るっていうのは、動きづらくなることだと私は思う。つい受け身になっちゃう。若い連中に動かされる側になる。つんのめってる人たちに合わせていくので精一杯。
もう少し、更に歳を取ると若い人たちの身軽さを受け止める事もできるけど、30代くらいっていうと中途半端だと思う。

私だってもう少し能力があれば、自分で毎週進撃戦を立てれるようなクラン立ててCWEに出てみても良いと思う。実際それはいつも思う。
けども自分の能力の底が分かってるから、地道にジワジワ進めてる。まずは族長みたいに自分のコミュニティを構築しなければならん。それでも族長には遠く及ばないだろう。
歳を取ると、そういう自分の限界も見えてきてイヤになる。若さっていうのは良いよな。

はっちーさんもいい加減、自分の欲求と自分の限界に気付けば良いのにと思ってしまう。
いやでも、はっちーさんは自分の限界に気付いていて、それを超えようとしているのかもな。

そう思うと、彼の方が少し前を行っている気がした。
雨、明日には止むらしい。


インターネットを渡り歩いてまだ6年、色々なカテゴリを楽しみ、「消費者」として生きています。 そんな文化の消費者の毎日思ったことアレコレを書いていきます。雑記。