見出し画像

IQ3の解散に寄せて~たまむし放浪記③~

岡山には秋の夜の涼しげな風が吹いている。月は雲の隙間から顔を出し、稲穂の群れを優しく照らし出している。私は暖かいお茶を啜りながら、こうして久々に筆を走らせている。

春に配信者のクランが出来たと聞いて、心が躍った。当時私は「はちたまチャンネル」をやっており、ウンバボ族を追い出されたらIQ3に行こうと思っていたのである。
で、実際にその機会が9月初頭にやってきて、私は心底迷った。迷った結果「瓦礫の皇帝」を選び、第伍帝国の副司令官となった。この辺の話はどうでもいい。
ただ私は幸運にも?IQ3での(存在しない)ゴタゴタに巻き込まれずに済んで、この素晴らしい月夜に菓子をバリバリ食いながら寝転んで過ごせているから、選択肢としては正しかった。
IQ3の一部のメンバーの内情に詳しいから、なおさら気持ち的に苦しい。
しかも今回の件、(存在しない)ゴタゴタがあったようだと聞いている。

私はSCMPを批判する事をしない。SCMPには現在配信者が多く在籍していて、もし万が一批判したりすれば私の配信者としての立場が危うくなる。
口を噤んでいた方が正しい。これを書けば意味がないが、私だってもう失うものは殆どないし、何より第伍帝国の是とするところはクラン再統合計画であり、私はそれに賛成している立場である。
まだ頭と胸と腹はつながった状態でありたいからね。

WoTのクランというか、オンラインゲームで何らかの手段でコミュニティを構築した時に、長持ちさせるのは非常に難しい。
これはなぜか。
そもそも集団というのは一つの意思の元で動くのではない。多くの人間の意思が複雑に絡み合って少しずつ動いていくものだ。
昔は違っていて、王様が「是」と言えば臣下は従うべきだという時代があった。民主思想が広がる中で、様々な人が「是」と言って良い事になり、多くの人が自分の意思で集団を動かすようになった。
ましてやそれがオンラインというお互いの顔向き合って話す環境じゃなければ、関係性は希薄になっていく。

では、クランというのが数か月で出来たり消えたりして「良い事なのか?」と言われると、全く別の問題が起こる。そもそも本来「場所」を求めてやってきた訳だ。クラメンは、誰かと小隊組みたいとか、一緒に集団戦したいという気持ちから来るのだ。いざクランで活動していたのに、いきなり足場がガラガラと崩れ去ってしまえば、誰だって不快・不安感を感じるはずだ。
クランの崩壊というのはネガティブな出来事だっていうのは事実なのだ。

クランというのは、弱い集団のくせに多くの人間の意思で動く集団だ。
厚さ5㎜のガラスの上に次々と人が乗ってきて、みんなで慎重にコミュニケーションをするわけだ。そこで1人がブレイクダンスを踊り始めれば、たちまちガラスの床は崩壊して、みんな真っ逆さまだよ。
ゆえにクランにおいては、集団から外れてブレイクダンスをするやつを真っ先に斬殺しないと、クランはあっという間に崩壊してしまう。

もしIQ3の内部において(絶対に存在しない)抗争があったとして、誰かがそこでブレイクダンスを踊ったのだとしたら、私は真っ先にソイツを引き出して、この筆剣でもって捌いて鍋にぶち込んでしまわなければならない。
そういう危険人物を生かしておく理由など何処にもないからだ。
残念ながらそういう事は起こっていないので、私はこの剣を研ぐだけでいい。

だが忘れないでいただきたい。私の剣はいつでも切れ味が鋭い。どんな場面であっても、第伍帝国に軍勢を差し向けて、弓を引く者とブレイクダンスを踊る者が現れたら、私は容赦なくソイツを斬りつけると。

インターネットを渡り歩いてまだ6年、色々なカテゴリを楽しみ、「消費者」として生きています。 そんな文化の消費者の毎日思ったことアレコレを書いていきます。雑記。