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2018.10.21 ジェフ千葉vs大分トリニータ @フクダ電子アリーナ

「酢メッシ」こと、浦和レッズ武藤雄樹の衝撃ゴールによる、前日の興奮も冷めやらぬまま、昼食は「がってん寿司」に突入です。くら寿司、かっぱ寿司、スシローと言った108円ベースの回転すし屋さんに比べるとお値段は張りますが、ネタのレベルは高いし、寿司一つのサイズが大きいのでしょう、皿の数が少ないうちに腹が膨れる気がします。満足感を考慮して、たまの贅沢に食べるなら断然こちら!ご贔屓チームのエースストライカーの祝福にはもってこい!会計の時に店員さんに尋ねると案の定、昨晩は店内が真っ赤に染まったとのことでした。

さて、食後には武蔵野線に乗車、京葉線に乗り継いで、フクダ電子アリーナへと向かいます。痛恨の町田戦の敗戦から1週間、苦手の千葉相手のアウエー戦です。

蘇我駅に降りた途端、改札で遭遇。逆向きならばまさに千葉県の形状そのもの…?

フクダ電子アリーナのスタグルと言えば、何と言っても喜作のソーセージ盛りですが、この日はがってん寿司を堪能した後でしたのでスルー。また、焼きそばをビックリするほどたっぷりと詰め込んた屋台も見かけたのですが、あれも名物なのでしょうか…?

アウエーエリアの出店がこちら。千葉地場産推しなのが嬉しいですね。

ジェフ千葉の現在の戦術は言わずと知れた「ハイライン・ハイプレス」。最終ラインの後方に膨大なスペースが生じるこのシステム、縦の突破に秀でたFWが揃う大分には一見、有利に思えますが、これがさにあらず。千葉のハイライン戦術は極端にいうなら、「FWはオフサイドラインで絡めとり、本来はそのFWにパスを出す役割の中盤を、押し上げた最後尾がプレスで潰す」という、敵側の前線を強制的に圧縮して一網打尽にするのが主目的であり、これが大分のシステムに対してすこぶる相性が良い。この不利をいかに打開するか。それが注視される試合になるかと思われました。

しかし、試合はそのような思惑とは全く無関係なアクシデントで始まりました。開始1分未満、大分GK高木のクリアボールを千葉選手が自軍GKにバックパス。そのボールを手で処理しようとした瞬間、プレスをかけた大分FW三平が伸ばして足でボールを突き、ゴールへと転がし入れます。会場にいる全員が唖然とする先制点でした。

「今年こそ昇格!」の期待を大きく裏切り、前節は勝利したにもかかわらず一部サポーターが居残り抗議を断行するなど、チグハグした雰囲気が立ち込める千葉ですが、ここから選手は必死で立ち直ります。猛然と前線からのハイプレスを続行、大分はそれを掻い潜り前線を狙いますが、11分、千葉のプレスがDFのミスを誘い、町田の同点弾を浴びてしまいます。

この日の大分は、前線の顔ぶれを大きく変えて、戦術も微調整を加えてきました。千葉のハイプレスをまともに浴びる、中央中盤のポゼッションは半ば放棄し、比較的プレスのゆるい両サイドにボールを配給、前線はその時点でオフサイド裏を狙って走り出す、という戦術を使ってきました。精度の高いカウンターの回数勝負というべきこの戦術は、千葉へポゼッション率を大幅に譲渡する形となりますが、結果として功を奏します。16分には千葉最後尾との競り合い勝負で勝った藤本がセンターサークルから走りきってのゴール。37分には大分最終ラインが両サイドに振り回すパスの繰り返しから一転して、GKの前線へのパス。それをきっかけにした前線が一気に押し込んで最後は三平の2得点目。ハイプレスサッカーへの対抗策としての模範解答のような3点目を奪います。

さらに続く大分のカウンターに、たまらず千葉GKがペナルティエリア外でハンドブロック。イエローカード止まりの判定にアウエー席は騒然となりますが、2点のリードを奪って前半は終了します。

後半になると千葉はサイド攻撃に長けた為田選手を投入。大分の起点となっていたサイドでも主導権を握ろうという意図があったのでしょう。大分はプレスの逃げ處になっていたサイドでの優位性を失い、ポゼッション率はさらに下がり、カウンターを仕掛けるのが難しくなりました。その一方で千葉も、サイドに選手が拡散することで中央の密度が薄まり、その為にゴール前での威力が減退する弊害に陥り、お互い我慢比べのような、じれた展開が続きます。

その展開を打ち破ったのは、大分でした。80分、耐え抜いた守備から、右サイドスレスレの場所をパスワークで突破。ゴール前に入れたボールに、逆サイドを全力で駆け上がった星がゴールへとプッシュ。疲労の募る時間帯で、わずかなチャンスに必要な選手が全員走りきったからこそ手にしたこの得点が、この試合の決定打となりました。

終盤にプレーの切れ目に見せた油断を突かれて失点したものの、千葉対策が見事にハマっての完勝となりました。

選手を讃えるサポーター。盛り上げ役の三平がヒーローインタビューに行っていたので、サポーターも選手もやや間を持て余し気味。

裏の試合では松本が引き分け、町田が敗戦。この結果、それぞれ勝ち点差1で松本、大分、町田の順となりますが、消化試合の少ない町田を実質2位と考えれば、大分はまだ不利なままです。一方で、その下では松本、町田との上位対決を残すウェルディが猛追して来ています。そのような状況で、いよいよ次節は松本との直接対決。ここを取るか取らないかで、混沌を極める今年のJ2リーグの趨勢が決まると言っても良い大一番です。松本の策士反町監督は、大分の弱点を見抜いていることでしょう。この千葉戦のように、それを上回り、大分のサッカーを貫けるか。

負けられない緊張感が続く中、残りは4試合です。

蘇我駅からスタジアムに行く途中は、ジェフイエローで彩られていました。アクセスの良さ、スタジアムグルメの充実度、スタジアムの規模や見やすさを鑑みて、フクダ電子アリーナは、関東ではトップクラスのスタジアムと言って間違いありません。J2アウエーの楽しみ、旅行気分はちょっと気薄でありますが。

駅前のメロンパン屋さんでお土産購入。焼きたてのアップルパイを売っていたので、買ってさっそく電車内で齧りついたのですが、リアクション芸人さんでも悶絶間違いなしレベルの熱いジャムでたまらず七転八倒。最後にアウエーの洗礼を喰らいました。

更新は不定期ですので、気長に待っていただけると幸いです。Jリーグのサポーターの方はどこのチームでも大歓迎。煽り合いではなくゆるいノリで楽しめたらいいなと思っています。