児童劇団、中高劇団時代

物心ついた頃から「目立つ事」「人を楽しませる事」「喜ばせる事」が大好きだった。

今の大人になった私は「天然」と呼ばれる部類であるらしいが、幼少期の頃に人目をひく為に、わざとおかしいことをしてきたため、それが、命の奥底に残ってしまったのかもしれない。

なんでそんなことを思ったかと言うと、父親に「ふざけたことばかりやっていると、それが命に染み付いちゃって、取り返しのつかないことになるよ。」と脅されたからである。今考えてみると父もそうだったのかもしれない。

わざとふざけたことをして人目を惹くのと同時に、大人が喜びそうなことを選んでしゃべる私は、はたから見れば、ひょうきんでも、「いい子」であった。

そんな目立ちたがり屋の私が、表現者への道を志す入り口となった出来事は小学校3年の春。

母親が、町内の児童劇団に入ることを勧めてきた。何故かはもう覚えていない。母親自身は声優を志して声優学校を出ているため、私にも表現者の道に進んで欲しかったのかもしれない。

私は、反対することもせず「楽しそう!」ただそれだけで入団することにした。

児童劇団ではいろんな経験をした。大きな公園でのイベントへの参加、年に1回の学習発表会のような舞台、合宿、ショートの寸劇、発声練習。毎週金曜の夕方がおけいこの時間であり、小学生の私はその時間が待ち遠しいこともあれば、かえって早くゲームしたいときなど様々な心境で通い続けた。

児童劇団は小学校3年生から6年生までだった為、中学生になった私はそのままエスカレータ式で中高劇団に入った。中学では特に入りたい部活もなかったため、劇団の活動に注力した。

今も愛してやまない「ガラスの仮面」を読むようになったきっかけの出来事がある。中学校1年の劇団での発表会で私は王子様役をすることになった。

その頃の私はドレスが着たいお年頃であり、「なぜ私が王子様なのか、男の子の役なんてやったことないからわからない」と脚本家に聞きに行った(今考えるとかなり度胸があるというか、怖いもの知らずというか…。)脚本家の方は「リボンの騎士みたいな感じをイメージして欲しい。」と言った。

そのことを母親に話すと、「なに言ってんの、マヤだったらどんな役でもやるよ。」とのこと。マヤをしらない私は頭の中が?マークだったが、よくよく聞くと、マヤは「ガラスの仮面」の主人公で、「ガラスの仮面」はお芝居を題材にした漫画であり…あとは読んでみてください。

とまあ、それがきっかけとなり、「ガラスの仮面」を一気読み。母親が言った「マヤだったらどんな役でもやるよ」の意味がわかった。こんなに、お芝居を本気で楽しくできるマヤが羨ましくなって、お芝居の役に文句を言っている自分が恥ずかしくなって、私も王子様の仮面をつけよう(影響されすぎ)と決意したのであった。

この「ガラスの仮面」を読んでから、本気で演劇に打ち込むようになった。

高校編に進む。

ばいちゃ★


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