見出し画像

されどムカつく

白い部屋にて

苦しむダルマに話す人がいた。

「俺を羨ましいと思っちゃいけない。
いつでも自由に死ねるというのに死なずに働いて生きてる俺だぜ。歩き疲れるよ、まったくね。君の言う、そう思っちゃいけないと思うんだけど、わかっていてもなんだか白衣を着て女にモテてる人が羨ましいという気持ちについて言うよ、聞いて欲しい。
君はその人の精一杯の苦しみを軽蔑するのか?軽んじるのか?
同じだよ。俺と君はね。わからないかな?わかるべきだ。例え手や足がなくたって」

なるほど…

ルソーやカントや宮沢賢治も探し続けたし、白衣着た男もまた探し求めているのが、真理というもの。即ち真の理である。

免許持つその男は真理を、苦しむダルマに教えるのだ。
それはまさに真理の風景。真理を探す者が真理を知らぬ者に教える図であるし。

もうやめだ、やめちまえよそんなもの。
それは欲だ。ストレスを溜めないようにと心がけたい欲じゃないか。お前の健康維持のコツだろう?DaiGoの本を読んだのかい?
苦しまないで生きるコツを実践する男の姿、そのために人の心を苦いものでいっぱいにする行為、それを善だと思うのか?基地外はお前。

ライオンはその診療所をペシャンコに潰したのです。

山猫拝

小説を書きながら一人暮らしをしています。お金を嫌えばお金に嫌われる。貯金額という相対的幸福には興味はありませんが、不便は大変困るのです。 ぜひ応援よろしくお願いします!