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スイッチを消せる女はエロい

弱っている時ほど、変な男に惚れられる。
強気な時ほど、変な男にさえも惚れられない。
女は強くなるほど男を遠ざけるのか。

いや、そんなはずはない。

それはスイッチのオンオフを自分でコントロールできていないから。

この世界に自分の存在を照らし出すライトがあって、その光をオンオフするスイッチがあるとしたら。

オフにするというのは、街灯がなくひとけのない夜道をひとり歩いているようなもの。オンにするというのは、私はここにいます!こんな人間です!と存在をアピールし、同時に周りを明るく照らすこと。

だから無意識にオフになっていると、突然変な男に捕まったりする。

例えば、20代は『若さ』がライトの一部となり自分を照らしていたことに後から気付く。それは『若さ』が陰りを見せ、ライトの力が弱まり無意識にスイッチがオフになる瞬間に気付かされることがあるから。

女性が30歳を過ぎて独身でいると、オフになった隙を見て、変な男がコソコソすり寄ってくることがある。昔なら見向きもしなかった男に上から目線で口説かれたり肉体関係を迫られたり、プライドを傷つけられたという女性が実際周りにいる。

だからこそ『若さ』と引き換えに、自分の身を自分で守れるよう自立し、強くなるほど変な男を寄せつけない、自分を照らす強烈な光を放つようになるのだと思う。

ただ、常にオンだとまぶし過ぎて、男は物陰に隠れるか目を逸らしてしまう。

男性にしても常にスイッチオンで戦闘態勢の人は一見魅力的だけど、それは尊敬に近い感情であり、近寄り難さでもあるように思う。
いい男にはほどよい隙があり、それが色気になっている気がする。

女は強くなるほど自分を照らす光量を調整する必要があるのかもしれない。
時に間接照明や、線香花火のように。

暗がりは人の輪郭をぼかしてくれる。
人は見えそうで見えないものほど見たくなる。
ただ、好きな人の前で自分のスイッチをオフにするだけで、男女(恋愛感情のある同性含め)の距離は縮まるのかもしれない。

スイッチを消してくれる男なら、受け身でいられて楽でいいけど、消して欲しいと思わせる男の前で、自らスイッチをオンオフできる女こそ、いい女なのかもしれない。


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