オススメのなろう短編 泣ける作品たち

今回は5万字前後までの短編のうち、泣ける作品を挙げたいと思います。切なくて思わず涙腺が…という作品もやっぱり好き。

わたしの泣ける短編ブックマークの中から5作品をオススメしたいと思います!



・私が私になりうるまでに(榎木ユウ様)

ルネの婚約者クライディップはいつもルネに文句ばかり。このままこの人と結婚をし、暴言を吐かれ続け、それを聞き流して行くのだと思っていたが、ある日ルネは事故に遭ってしまう。

ルネとクライディップの輪廻が少ない文字数で描かれているのですが、短いのに濃厚なんです。この長さでよくぞこの密度の話を…。クライディップの暴言に隠された想いを知った時に胸が締め付けられる。 



・「結婚しよう!」(風見十理様)

第一王子に一目惚れされた私。私の夢は田舎で農業でもしながらゆっくり過ごして家族に囲まれて幸せだったなぁと人生を終えること。王子のお相手など土台無理。

前後半で視点が変わる短い作品なのですが、私と王子の一生が温かく描かれていて。少ない文字数だからこそ、じーんと来るのです。さらっとして見せて最後にグッとくる。読んでいて幸せな気持ちになるんだなぁ。



・素直になれない二人のクピド(七七様)

自分の自信のなさを隠すためについ婚約者アランに思ってもいないことを言ってしまうマリアナ。本当は彼のことが好きなのに素直になれず関係を拗らせてしまっている彼女の前に、不思議な青年ウィルが現れる。

お互い想い合っているのに、素直になれないふたりの縺れた糸を解きにきたクピド(キューピッド)は…?という話なのですが、sideWillがもう辛くて。何かを間違えて失ってから初めて気付く愚かさ。言葉で伝えるのは怖い。でもすれ違ったままの方がよっぽど怖い。



・強ク儚ク(陸空海様)

魔王ルキは遙か昔に亡くした人間の恋人エヴァを忘れられずにいた。名目上の妻である大魔女リリスは彼を生温かく見守っていたが、ある日敵対する人間たちが召喚した勇者を始末しようと人間の城へ向かったところ、そこにいた勇者はエヴァの生まれ変わりのジュリだった。

ときめくカテゴリにしようかとも迷ったのですが、こちらに。魔王が無自覚ゆえ何千年もすれ違っていたけど、ジュリの召喚でリリスと魔王の関係が変わる。このすれ違いが切なくて。それが正される時に胸に熱いものが込み上げて来るのです。



・傍観者の恋(ナツ様)

貿易商を営む父を持つレイチェルは隣人で織物工場の三男坊ノア。レイチェルはノアに片想いをしていたが、ノアは彼の実姉で長生き出来ないと言われているアリシアを女性として愛しておりレイチェルはそれに気付いていた。最期まで親友アリシアのそばにいるために、そしてアリシアを愛するノアのために自分の縁談を断ることを口実にノアに契約結婚を持ちかける。

このまとめのために再度読み返して、やっぱりボロ泣き。友情と愛情のはざまで揺れるノアとレイチェル。ノアとアリシアを傍観するレイチェルの恋。アリシアとレイチェルを傍観するノアの恋。そんな二人の恋を傍観するアリシア。傍観者のつもりがやっぱり当事者なのです。



やっぱり死にまつわるエピソードが出ると泣いちゃうことが多い気がする。


次回はほっこり・コメディなお話を紹介予定です!

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