オススメのなろう中編

いろいろ読み返してたらちょっと時間が空いてしまった…。その間にも作品読んでたら作品の感想書ききれなくてどうしたもんか。でも面白い作品もたくさんあったのでそれはそれで書いておきたい。

で、本題。今回挙げるのは異世界恋愛ものおおよそ10~20万字前後の作品です。ときめく、とかカテゴライズしたかったけど意外に難しかったので好きでオススメしたい作品を挙げました。

やっぱりドアマットやざまぁはあまり好きではなないのでそのあたりはご承知おきください。



・エンドレス・ティータイム(秋月 アスカ様)

中流貴族に生まれ容姿も何もかもが平凡なフィーリア。恋多き美しい女性が父の後妻になったが2年半前に父は他界。美貌の未亡人である義母とフィーリアの血の繋がらない2人は一緒に暮らしていたが、ある日に義母に婚約者が出来る。相手も義母と同じように美しく恋多いセルダン伯爵だった。彼は再婚に反対するフィーリアの説得という名目でよく訪ねてくるが、傲岸不遜で嫌味ばかりで軽薄なセルダンがフィーリアは大嫌いだった。

賭けから始まる関係、聡明なのに平凡な容姿ゆえコンプレックスを持つヒロイン、誰かを本気で愛したことがない恋多きイケメン…。王道の設定だけど、それが堪らなく良い。やっぱり王道って正義なんですわ。主人公二人も魅力的で、他のキャラも活き活きしていてそこも楽しいです。終わり方も秀逸。


・軍神の花嫁(水芙蓉様) 

聡明な姉と美しい妹がいるサクラは平凡な娘だった。しかし第二王子カイが持つ魔獣のみを断つ事が出来る「破魔の剣」の鞘をその身に納めた事でカイの妻になる。鞘としての役割だけを求められていたはずなのに、カイの人柄に触れるたびにサクラは彼に惹かれていってしまう。

自己肯定感が低い主人公が自分の役目を得ることで自分の存在意義を得るのに、今度はそれだけでは足りなくなってきて…というのも定番ですがやはり良いですよね。両片思いすれ違いっていうのは切ないけど、それゆえ想いが通じた時のカタルシスがやばい。



・甘い言葉をひとしずく(入峰いと様)

王城のリネン室で働くジュベータは裏庭で苦手な上司に捕まっていた。生理的嫌悪感が拭えない相手から無理矢理迫られているところを助けてくれたのは近衛兵の軍人トマだった。その後少し交流が出来るものの、ベジュータは契約満了のため王城を出る事になった。

貴族や王族が主人公ではなく、登場人物が基本みんな平民・庶民のお話。良いことも悪いことも小さな出来事の積み重ねで、ささやかだけど結果おおきな変化になったり。特別な力を持たない人間たちが懸命に生きるのがほっこり・ときめいて読める作品です。



・荘園経営に夢中なので、花嫁候補からは除外してください。( 小津 カヲル様)

社交界に顔を出さず領地の荘園経営に精を出す男爵家令嬢ライラ。知らない間に王子の花嫁候補の一人になっていたライラはそれに困惑する。父を通じて候補から外して貰おうとするも、花嫁候補の検分役として伯爵家三男のカールが来てしまう。

前世の記憶を持つがゆえに未来を見つつもどこか囚われている主人公が、ヒーローとの出会いで変わっていくのがよい。前世の顔も思い出せない婚約者を愛し想い続ける気持ちと、どんどんヒーローに惹かれてしまう鬩ぎ合いも見どころ。


・身代わりの花(雪様)

遊学で隣国に来ていた王女はその国の貴族嫡男レジナルドと恋に落ちる。王女は身籠るが身分違いのため当然結婚出来ない二人。王女は子を産み、子供は男が育てる事に。その子供の母親として王女の身代わりをすることになったのは王女の侍女で、王女と同じ髪色と瞳の色を持つシャーロットだった。

飽くまで「身代わり」で仮初だったはずが少しずつお互いを知って関係が変わっていく描写がとても良いのです。変わらない過去、でも過去があったからこその今、そしてその先の未来。苦しさや辛さがあったからこそ人は強く優しくなれるのだろうと思える。



・堅物閣下はわけあり男装令嬢を逃がさない!(三沢ケイ様)

両親を亡くし、双子の弟は病気、更に婚約者が他の令嬢を孕ませたため婚約破棄、叔父の浪費で家計は逼迫という踏んだり蹴ったりな状況の子爵家令嬢アイリス。双子の弟の振りで男装し騎士団に入る事に。入団式当日に街でひったくりを捕まえようとしたアイリスは、そこで舞踏会で婚約者をぶん殴った場面を見られた騎士団長レオナルドと再会する。

何度でも言いますが、お互いに惹かれることに説得力がある話ってイイ…!レオナルドのアイリスに対する気持ちが女性としてだけではなく人間として敬意を持っているのもいい。両片思いの上司と部下の男装令嬢と萌えがが詰まった作品でホントときめく。告白シーンがよい。


中編って読みやすいけど、いざオススメってなると案外難しかった…。溺愛ものも好きだけど、やっぱりそこに行き着くまでの過程にやはり個人的にはときめきたいんだよなぁと改めて思いました。なんというか溺愛はオマケというか。独占欲はあるけど一人の人間として主人公を尊重し、甘やかすのではなく自分自身で歩もうとする姿に敬意を示す気持ちが大きいヒーローが好き。あれどこの真壁君?イザーク?ハク?みんな黒髪やん…。自分の性癖を再認識した。

次回は長編。



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