今週読んだなろう小説たち 32

ここ最近私生活が色々あり、あまり作品を読めていない…。本当はもっと読みたいのですが、なかなか難しいものです。

なので今週と言ってますが、実は2週分。でもこの数。ムーンも読みたいのになかなか読めないなぁ。

では、ネタバレ含むあらすじと感想投下します!


・仮初妻は氷の獅子との離縁を画策する ★

伯爵家令嬢のお転婆娘フレイヤは親同士が懇意にしている伯爵家嫡男のローガンに恋心を抱くが、ローガンは姉のソフィアと婚約してしまう。相思相愛の2人を見て初恋を諦めていた矢先、ソフィアは王太子妃と婚約者、ローガンの新たな婚約者はフレイヤとなる。ローガンにとって不本意な結婚となったことを憂いたフレイヤは離婚を画策する。

恋心を自覚したのは同じタイミングなのに、周囲のいろんな思惑で遠回りした挙句、言葉が足りな過ぎるローガンと、無駄に行動力があり一人で空回りしてしまうフレイヤがすれ違い続けるのが切ない。

読者としてはローガンは本当はフレイヤのこと大好きなんだろうなぁと思っても、言動が拙すぎて1/3どころか1/10も伝わらないのがもどかしい。

で、ずっと言葉が足りずすれ違い続けているのに(ローガンがヘタレで拒否してるだけだけど)想いが通じる時は遠回りしないというのは良かった。しかしその後も結局ヘタレローガンでフレイヤの方がなんだかんだしっかりしているカップルで微笑ましかった。



・妖精姫は研究がしたい(元題・フィーのささやかな学園生活)

末っ子王女オーフィリアは最後の自由時間である学園生活をただの貴族の娘「フィー」として過ごし、大好きな魔法の研究に費やそうと思っていた。その学園でフィーと同類の研究馬鹿、辺境伯子息レオナードと親しくなる。

フィーもレオナードも卒業したら自分の実家の義務を果たさなさければいけない立場で、それまでの間だけは自分の好きなことに没頭したい、と言う最初は同志のような関係だったのが、友達になり親友のようになり、やがて異性として特別な相手になっていく両片想いが良い。

相手を慮るが故に、自分の想いを諦めようとするフィーが切ない。自分が自分らしくいられる相手に出会えるっていうのはそれだけで奇跡で、しかも身分的に問題がないと言う更なる奇跡。研究以外興味なかった2人が寄り添いながら、自分たちの好きな事を尊重し共有する未来はきっと明るい。



・もうこの恋はやめます。ー治癒魔術師は女嫌いの想い人の前から静かに去りたいー ★

治療魔術師エディットは女性嫌いの大佐ロルフに不毛な片想いをしていた。諦めなければと思っていた矢先、治療のためロルフを訪ねた際に「貴女は今日も綺麗だな」と言われる。ロルフは自白剤を飲まされたとのこと。女嫌いの彼から発せられたこのセリフ。一体どう言うこと?

無自覚でエディットに惹かれていたロルフと、彼が女嫌いなのを知ってるのにロルフを好きになってしまったエディット。とにかくエディットが健気で…!!めちゃくちゃ良い子なんだよ。そりゃ女嫌いのロルフも好きになっちゃうわっていう。ロルフはロルフで、女嫌いだけど根は誠実で勇敢で優しいからね、そりゃエディットも好きになっちゃうよな。2人がお互いに惹かれるのが必然な感じがとってもいいんです。

無自覚に嫉妬しまくるロルフも堪らないし、自分の気持ちより常にロルフの事を思い遣るエディットに癒され、そして切なくなる。想いが通じたあとはエディットの仕事を尊重しながらもめちゃくちゃ溺愛するだろうなって言うのが安易に想像つくのもいい。是非、2人のなんて事ないイチャイチャを読みたい。

どうしようもない人たちも何人かいたけど、ロルフを心配する姉夫婦やマットソン、エディットの親友レーネなど人間的に良い人たちも多いのもよかった。



・女王陛下は醜聞を避けたい

王女ベアトリスは大好きな幼馴染のギルバートとの婚約を楽しみにしていた。しかし、兄王が急逝し甥が成長するまでの中継ぎの女王となることが決定する。立場を優先し恋を諦めたベアトリスはその後9年結婚せず役目を果たす。

国のために自分の望みは我慢して、義務を果たして来たベアトリスにホントよく頑張ったと伝えたい。女王になるべくしてなったわけじゃなくて、ならざるを得ないからなった上、自分の幸せは諦め、家族は残された兄嫁と甥たちだけなのに距離がある。そんな中ギルバートは結婚するし、こう纏めるとなかなかの踏んだり蹴ったり感。

アルバートは策士。一途にベアトリスを想い続けているのは良かった。降嫁した後のベアトリスをめちゃくちゃ大事にしてあげて欲しいっす!



・もうもくのあるじ

貧乏少女フラネルの新しい仕事は盲目の男性ローウェルの世話係だった。身内にも見放された彼と一緒に過ごすうちにその優しい人柄にフラネルは惹かれていくが、目を治す薬が見つかり自分の顔を見られたくないフラネルはローウェルのもとを去る。

世間から見放された2人が箱庭で信頼を築き惹かれあう中で、事態が変わっていく。2人のこれからは身分的に一筋縄ではいかないかもしれないけど、幸せになってほしい。


・禁軍将婚姻譚 ★

智将と名高いが拷問により顔が崩れ醜くなってしまった禁軍将軍の呼舷。7回結婚するも妻たちは呼舷の顔に耐えられず逃げ出し、彼は結婚を諦めていた。そんな中、父親により地方豪族の娘の焔子との新たな縁談が決められてしまう。

自分の顔の醜さに複雑な思いを抱く呼舷と、その素顔に驚きながらも呼舷を慕う焔子。焔子が呼舷を好きなあまりちょっと挙動不審気味とは言え、芯が強く(武も強い)、尊い死生観を軸に真理を理解し生きていて、呼舷の顔のコンプレクスもなんて事なく受け入れていて、もうそりゃ呼舷さん落ちちゃいますね、恋に。って感じなのがとてもいい。

呼舷も最初から焔子に惹かれつつも、本当に好きになってしまったあと以前の妻たちのように後から逃げられるのが怖くてブレーキかけてるのに、無意識で焔子への愛しさが出てきちゃうのが堪らない。とはいえ、禍斬の嫌がらせ兼後押しがタチが悪い。福呂のアドバイスは的確過ぎる。

途中で起きるすれ違い苦しかった。傷付くのを恐れるあまり相手を傷つけてしまう呼舷の気持ちもわかるけど、それにしても言い分さえ伝えるのを拒まれる焔子が切なくて…!

色んな事を受け入れた呼舷の歩むその先が思った以上に壮大だった。予言めいたあの言葉がこの未来を示していたんだとしたらすごいな。


次はどれだけ読めるかな〜。後で読むブックマークを攻めていきたい。


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