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目の前の人も救えないのに

ずっと疑問に思ってモヤモヤしていたことが、今回ソーシャルキャリアフェスに参加して靄が晴れたかのように自分の中に腑に落ちたことがあったから、いま筆をとらなきゃ…とおもって書き始めています(一言一句を捉えられてはいないので、語弊等がありましたら、ご指摘ください AM2:00)

1.ずっと靄がかかっていた歪み

”これは資本主義だから、これは利益に繋がらないから。それがビジネスだから。”

どこかで私は受け入れられてなかった。

わかるよ。わかるけど…目の前で人が苦しんでる。なのに、なんで救えないんだろ。頭ではわかってるのに、ビジネスでは必要なことだからってわかってるのに、自分の想いと相反して受け止めきれない。

なんで、そんな他人事でいられるんだ?自分の責任範囲じゃないの?なんなら私の責任範囲ですらないけど、でも大好きな人が目の前で苦しんでたら、何とかしたいって思うのが人間じゃないんだろうか…

この葛藤がずっと苦しかった。でも、誰にもわかってもらえなかった…

それが、今回ソーシャルキャリアフェスに参加した人たちは、「社会にインパクトを残す」ことが目的になってきている人たちで、同じことに疑念を抱いて環境から変えようとした人たちだったんだと、皆さんのエネルギーを受け取った。

KGIを利益、でなく「ソーシャルインパクト」とすること。
この考え方が私には雷が落ちた概念だった。

2.資本主義の限界

日本や先進諸外国が資本主義であるが故、豊かな経済が回っている、対する社会主義は遅れているような言われをすることが多い気がするけど、本質的なことをちゃんと踏まえられていなかった気がする。でもコテンの深井さんの発言からストンと落ちた。

資本主義とは、『資本を持っている人がリスクを取れるから富むことができる世界』のこと。だから経済格差が大きくなっていく。
つまり、資本を持っていない人は同じスタートラインにも立てない。資本を持っている人だけが豊かになっていく。
でも元来、人間はどの動物よりも「協力」を重んじてきた動物で、争いがあっても協力をして進化してきた。もし全人類が協力をすることができれば、全ての課題は解決するはず。だから、どこの企業も競争することが当たり前の社会になっているけど、「自分の企業だけが勝つだけでは誰も幸せにならないことは自明」である。

3.「ソーシャルビジネス」と言っていいのか

それに対する田口さんのお話も鮮烈だった。「『ソーシャルビジネス』って言っていいのかな、って最近思ってる」ということ。まさに先日知り合いに言われた言葉に、私が悩んでいたことを言い得て妙、な内容だった。


私の大好きな人、めちゃくちゃ仕事ができる、情熱をもって取り組んでいる姿をずっと見てきた。その人からこんな言葉を聞く日が来るとは…

「最近、無で仕事してます。ただ、やる気が出ないんですよね」

資本主義を追及した環境がこんなにも人を変えてしまう現実を見た。その人にきっと関心があるだろうな…という事業をやっている会社を紹介してみた時に言われたこと。

「ソーシャルなんですね」

ソーシャル…?ソーシャルだとだめなの?私には具体的な線引きができてなくて聞いた瞬間には理解が追い付かなかったんだけど、それについてを田口さんがはっきりと言ってた。

「ソーシャルビジネス」と表題をつけると、「ソーシャル」をやっている人は「良い人」、逆にやっていない人はそうでない「資本主義に加担している人」という分離を作ってしまう。そうしてソーシャルに乗らない人をその言葉が置いてけぼりにしている。だから言っていいのか最近迷ってる。今後「ソーシャルビジネス」自体がマジョリティとなれば、それはもうソーシャルでなく、「ビジネス」だと言えるようになるのか。

田口さんより

長きにわたり、「資本主義」に特化することが「ビジネス」と言われてきた。でもそれはただの「慣習」であり、人間が作り出した概念であるのに、それを「物理法則」だと思っている人が大半で認知の問題。

深井さんより

この状況に対して、アメリカ大手企業においては株主における企業判断指標も変わってきていて、IRに記載する内容が従業員の遣り甲斐充実度の指標が記載され始めているとのこと。

システムを変えようと思ったら、離脱か発言しか方法はない。日本は長期雇用が美学とされる文化があるが、アメリカだと辞めることが当たり前になっているから、システムが回る。だから、従業員満足がIRの長期の業績を見るうえで一番重要な指標であり、ここが下がると企業価値が下がる仕組みになってきている。

山口周さんより

これまではAIのように動ける社員が評価されたし、それが一番重視された。ところが今後AIの時代においてそこは価値をもたらさない。むしろ多様性を応用できる人間に価値が出るにシフトしていくし、評価基準が動いている企業は動いているし、今後数年でここの業績格差は大きくなるはず。

篠田さんより

私がずっとモヤモヤしてきたことを、グサグサと刺されるような気付きのシャワーを浴びた感覚だった。
すると、自分が向かうべき方向性もグンと明らかになったような気がした。

4.その上で強みを発揮しようという話

今回キャリアフェスでもご登壇されていたヘラルボニーの人事平井さんに、以前個人的にコーチングをしてもらった時の話。

私は自分に本当に自信がなかった。自分の過去、散々な経験が弱みで、自分の中に蓋をしてきた。

でも、平井さんのコーチングを受け、自分の過去をなんとか引き摺り出して明らかにした。ぐちゃぐちゃに封じた過去を紐解いていく作業は辛く、その時初対面にも関わらず、号泣しながらも伝えた。

改めて振り返った過去を残しておこうと、noteに綴った。すると、「それは強みで資産だ」と言ってくれる人がいた。

ずっと自分の過去のせいで自分に自信が持てなかった。その過去を開示することで、むしろそれこそ、他の誰にも持っていない強みなんだと改めて認識することができた。

間違いなく、あの時間がなければ私はここまで前に進むことができなかった。
紐解いていくことで、私が取るべき選択は一筋線が通っていて、
これは私にしかやれないことだという道がはっきりと見えた。

あの時間は本当に感謝しかない。

5.いま、学びすぎて燃えたぎっている

今回、このキャリアフェスに参加して、自分のやるべきことが改めてグッと鮮明になったし、自分が居たい場所はここだと自分の中で落ちた。

私はこの社会を変えようとする人たちの渦の中にいたいんだ。改めてそう思ったし、あの場にいて凄く力が漲ってくるのがわかった。自分の選択は間違ってない、とそう思えた。
この人たちと戦いたい、この人たちと変えるんだ、と思えた。

貴重なお話を聞かせてくださった皆さん、機会をありがとうございました✨👏

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