ラストムービー/デニス・ホッパー
1969年「イージー★ライダー」大成功を受けてつくられたデニス・ホッパーの監督二作目。
あまりの難解さに映画会社の大物プロデューサ―が再編集を指示するもデニスは拒否、公開は、短期間で打ち切られ、その後、デニスは、ハリウッド干され、公開されたのは20年後という曰く付き映画。
映画内では、アメリカから来た酒とマリファナとLSDまみれの撮影隊が、ペル―で西部劇の撮影が行い(監督役はサミュエル・フラー)、スタントマン役を演じるデニスは、現地の女性と結ばれ、撮影終了後も滞在続けるが、酒とドラックで幻覚を見ながら酩酊する彼を、映画撮影に刺激を受けた現地人が木や紙で作った撮影機材での映画製作ごっこに巻き込まれ、“本物の映画”の処刑される白人役として担ぎ出される。。。
現実と虚構の区別があいまいになり、美しいペル―の自然、キリスト教でありながら、土着の文化と交じり合った魔術的ムード、アメリカ物質文明へのシニカルな視線、ドラックやってないと頭の中でつながらないんじゃないかと思う美しくクールな怪作。
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