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Beauty /Ryuichi Sakamoto(1989)

Beauty /Ryuichi Sakamoto(1989)
So /Peter Gabriel (1986)
Estrangeiro/Caetano Veloso (1989)
リマスターされた坂本龍一「Beauty」の初アナログ化2枚組は素晴らしい音質。
彼がヴァージン・アメリカと契約して、満を持して発売したアメリカ録音。
そこで大きくフィーチャーされる「グリオ」(語り部)の家系に生まれたというセネガルのYoussou N'Dourの伸びやか歌声を聴いて思い出したのは、同じく彼が参加してその3年前に発売され、世界的に大ヒットしたPeter Gabrielの「So」。1982年以来、当初は大きな赤字をだしながら、世界の音楽を紹介する試み、「WOMAD」(World of Music, Arts and Dance)やReal World Recordを主宰し、“ワールド・ミュージック”を西欧世界に紹介してきたPeterの影響もあったと思われ、教授の作品も沖縄民謡が数曲そして中国の伝統楽器二胡もフィーチャーした坂本流ワールドミュージックの試みであると言えます。もちろん幼少時代をブラジルで過ごしたアメリカ人Arto Lindsayも大きな貢献をしており、DNA時代から続く“痙攣ギター”の緊張とサウダージ感の対称は、Artoがプロデュ―スし、Bill LaswellやMarc Rebotらニューヨーク組が参加した Caetano Veloso の1989年の名作 「Estrangeiro」とも通底しており、当時最新のニューヨークの音でした。

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