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Echo In The Canyon ~Music from and inspired by documentary film

Echo In The Canyon ~Music from and inspired by documentary film
「ローレル・キャニオン 夢のウェストコースト・ロック」に続き、立て続けに観た
「エコー・イン・ザ・キャニオン」。前者が美しい写真と素晴らしい音楽で当時ローレル・キャニオンで起こっていたことが当時の時代と重ね合わせ総括して語られていましたが、
特に目新しい話があったわけでなく、カメラマンという傍観者の視点からの「ノスタルジー」の域にとどまった作品という感じでした。
 それに対して「エコー・イン・ザ・キャニオン」は、ミッシェル・ルグランと組んで「シェルブールの雨傘」や「ロシュフォードの恋人たち」を残したフランス人映画監督ジャック・デミーがアメリカで撮った唯一の作品「モデル・ショップ」に描かれた当時のローレル・キャニオンに興味を持った現役のアーティストたちが、今の視点から自分たちが知らない過去をたどっていく設定。ビートルズがフォークのコード進行にロックビートを載せていることに気付いたロジャーマッキンのエピソードは、フォークロックへの流れの一歩手前を教えてくれて、興味深く、今でも新鮮かつ斬新なサウンドということでしょうか、Brain WilsonやBuffalo Springfieldに焦点を当ているも良かったです。そして当時の名曲も今のアーティストにより語られ、そしてカバーされており、「カリフォルニア・サウンド」の誕生から現在までのつながりを感じられてワクワクしました。
アナログは各アーティストの特徴をよく捉えたコミック仕立ての大判のポスターも封入もうれしいですが(これは日本人が持つ当時のイメージとは違いますね)、収録曲はすべて今のアーティストによるカバーですが、今聴くとギター弾き語りで歌われると古臭さを感じてしまうピート・シーガーの曲が、ビートと12弦ギターで新鮮に生まれ変わるフォークロックの”魔法“を聴かせてくれて楽しいかったです。

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