【クリエイター様向け】chocoZAPへの措置命令からの学び

本日、令和6年8月8日、RIZAP株式会社に対して同社が運営する「chocoZAP」において供給する役務に係る表示について、景品表示法に違反する行為が認められたことから、措置命令が出ました。

今回はその内容と注意点を解説していきます。
※どちらかというとクリエイター様向けの内容ですので、その点ご了承ください。

また、より細かな解説を知りたい人は以下のnoteを確認ください。

↓消費者庁の発表内容を確認したい人は以下から確認を↓

RIZAP株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について | 消費者庁

今回の措置命令ですが、大きく2点あります。
・優良誤認
・ステルスマーケティング告示

それぞれの解説＋今後への活かし方などを解説していきます。

1、優良誤認

今回、何に対して優良誤認と判断されたかといいますと「全サービス」「24時間使い放題」という内容です。

まずはこの内容をご覧ください。

引用：RIZAP株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について

みなさんなら、この内容をみたらどのように感じるでしょうか？
表示の通り、すべてのサービス（トレーニング機器、メイル、ホワイトニング等）が24時間使い放題だと思うかと思います。

しかし、実際は「24時間は利用できない。」という状況でした。
その結果、優良誤認（実際のサービスよりも良く見せる）と判断されたようです。

引用：RIZAP株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について

＜教訓・今後への活かし方＞

今回のchocoZAP以外でも「24時間使い放題」とうたっていたり、脱毛など美容系のサロンで「〇〇通い放題」と表現しているケースもあります。

それらを表現したい場合、
・事実であるか
・特別な条件があるか
など確認が必要です。

脱毛など、毛周期の関係で数ヶ月ごとじゃないと利用できないなどのルールがある場合では、通い放題と言えないと思います。

また、特別なルールがなくとも、利用者数の関係で「全く予約が取れない！」とクレームがあるにも関わらず、「使い放題！毎日通っている人もいます」など必要以上に強調することは避けた方が無難だと思います。

10月から景品表示法の法改正により直罰規定の導入などがあり、クリエイターにも少なからず影響があると思います。

過剰な表現を控えろというわけではなく、事実（根拠のある範囲）での表現を心がけるといいと思います。

2、ステルスマーケティング告示

まずはこちらをご覧ください。

引用：RIZAP株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について

LP（広告）とかでよく見かける「お客様の声」ですね。
企業側の指示なのか、クリエイターの独断かはわかりませんが、他媒体から引用したお客様の声でした。

しかし、このお客様の声、じつは企業（RIZAP）がインフルエンサーの方に依頼したPR案件だったようです。

この場合、投稿したSNSだけではなく、LP（広告）の方でもPRだとわかるように記載する必要があります（ルールの解説は今回は省略いたします）

それらルールに違反していたため、ステルスマーケティング告示と判断されたようです。

＜教訓・今後への活かし方＞

広告を作成するときに、SNS等から口コミを引用することがあるかと思います。しかし、その口コミがどのよう背景で書かれたのかは非常に重要です。

・自主的なのか
・PRなど企業が関わっているのか

後者の口コミを引用するときには、PRなどの表記は必須になることを覚えてきましょう。また、LPに「PR」という文字を入れたくない場合は、自主的に投稿された口コミから選ぶなど配慮が必要になることを覚えておきましょう。

特に化粧品・健康食品系は、投稿を依頼したインフルエンサーのInstagramなどの投稿を見て素敵な口コミ！と思い、抜粋したくなるかと思いますが、そこは一歩踏みとどまり、上記内容を思い出してもらえたらと思います。