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#3 検察庁(1)

警察は、逮捕した被疑者(容疑者)を
48時間以内に検察官に事件を記録とともに
送致しなければいけない。
これを俗に『ヨンパチ勾留』という。

そこで検察官が取り調べ、警察に追加捜査を
要請したり証拠の内容を十分に検討した上、
裁判所に公訴を提起するかしないか(起訴するかしないか)を決める。

つまり、検事(検察官)も不確かな証拠で
起訴はできないので、自ら取り調べたり捜査をする必要があるらしい。

因みにご存知かも知れないが
検事が被疑者を起訴する確率は63%、
起訴されて有罪になる確率は99.8%である。
(司法統計年報より)
かのカル〇ス・ゴーンが逃亡したのも
日本は必ずと言っていいほどの有罪率だからだ。

その日の流れは、朝7時に起床後
すぐ用意をして警察署を出る。

出る時は手錠だけでなく腰縄といって
太い縄を手錠と腰で繋ぎ、それを連行担当の
警官が持つ。
はたから見れば家畜のようだ。

警察バスに乗り込み護送される。
警察署を出る時は20人ほどの無表情の警官が見送ってくれている。
異様な光景だ。
ここでマスメディアや報道関係者が
現れる時もある。



他の警察署も回り、何人かバスに乗せる。
バスは私語禁止だ。

検察庁へ着いて、集合部屋という
検察官の取り調べ待ちの人達が集まる
部屋に入れられる。
1つの集合部屋に15~20人ほど入っており、
5.6部屋ほどある。

コンクリで囲まれた部屋に壁沿いに
ベンチがついており、そこに腰掛ける。
とてもリラックスはできない。
全員容疑者なのでもちろん
手錠はつけたままだ。

壁に目をやると
「私語禁止!don’t speak!」
中国語やベトナム語のような表記もあった。
5畳ほどの部屋に大人が十数人入っている。
かなり狭く、臭い。体臭だと思う。

目の前のパイプ椅子には警備服を来た
担当がこちらを睨みつけている。

私語禁止、と書いてあるが
ある程度騒がなければ喋ってもいい
雰囲気らしい。

隣の同い年ぐらいの若い子に色々聞いた。
検察官の取り調べは何時に自分が来るか分からないそうだ。
第一時計もないので分かりようがまるで無い。
ただ、担当に時間を聞くことはできる。
水をもらう事もできる。
部屋の角にトイレがあるが、大便をする時は
片方だけ手錠を外してもらう。

昼頃にカートを押す音が聞こえ、昼食が部屋に入ってきた。
スティックパン2本 牛乳パック だった。
「またこれかよー!」

皆口を揃えて愚痴を漏らしていたが、
これも国民様が収めた税金だ。
文句を言う身分にない。
ちなみに手錠はしたままなのでかなり難易度が高かった。

その後、自分の番号が呼ばれたので
取り調べにいく。
部屋を出る時、「行ってらっしゃい〜」
と言われる。

なんやそれ。

続く

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