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囚われの身の、、、

いつものバーで並んでお酒を嗜んでいる時。
ここで言うしかない、彼女はそう思いました。
今までの自分のとんでもない生活について告白するのだ。
見計らったように、二人の間に沈黙がやってきました。
彼女は決意を決め、重い口を開きました。
私ーー

私、逮○されたことあるんです。

彼は彼女の話が終わるまで静かに聞いていました。
一度目の社会不在から、今までの経緯をできるだけ細かく話しました。
おおかた話し終わった後、ことのあらすじを聞いた彼は、
親に相談しているのですか?
と聞いてきました。
親にはもちろん言ったことなんてありません。
彼女は自分が今までどんなことをしてきたか、どんな生活をしているかさえも話したことがなかったのです。
そのことを伝えると、彼は言いました。
すぐ、相談すべきです。
彼女は弱々しくうなずき、心の中では「言えない、、」
と思いつつ、彼の言っていることはもっともすぎて、何も言えませんでした。

彼と別れた後、彼女は彼にメールをしました。
話を聞いてくれたお礼を伝えたかったのです。
送ると、彼からすぐ返事が来ました。
彼のメールには、大変なことだけど解決する方向に向いているなら幸いです、と書かれていました。

実際はどう思ったかはわかりません。
もしかすると心の中では嫌悪感を抱いたかもしれません。
距離を置かれるかもしれない、そう彼女は思いました。
実際、いつも週末に来ていた誘いのメールがその週末はありませんでした。
仕方ないことだけれど、彼女は落胆しました。
内容が内容だけに、引かれたかな、、、
彼女がそんな思いを持ちながら過ごしていた時ーー
彼からお食事のお誘いメールが来ました。
この時の嬉しさは何にも変えられません。
そしてまた、今までのように週の半分を共に過ごすようになりました。
受け入れてくれたのだろうか。
この人は自分のことをちゃんと見てくれている、そう感じました。

いつか来る終わりのようなものを感じながらも、幸せを感じていた時。
ついにその時はやってきました。
長い暗闇の始まりが。

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