お茶をともにする人
こないだひさびさに異性とふたりっきりでお茶した。お茶する前から何となく、安心できそうな人だなと思っていたけれど、実際会ったらその通りだった。
私の恋愛対象は男性で、できたら結構年上の人に甘えたいという希望がずっとあったのだけれど(子どものときにできなかったのを取り戻したいからなのか、)、一方で年上の人には怖さも感じていて(10代のときに怒鳴られた経験があるからか、)、男性の攻撃的な部分が決して自分に向けられることのないよう注意を払ってきた。不当に傷つけられたり、偉そうにされたり、セクハラされたり、痴漢されたり、怒鳴られたり、なめられたりしないように、アンテナをはりめぐらせて危険にすぐ気づけるようにして、いろいろ誤解がないように自分の(わずかな)女性性をなるべく出さず、ニュートラルでいるよう努めていた。かなりの警戒心を持って、じぶんのコンフォートゾーンに壁/ATフィールドを作っていた。なので、とっても危ないことに巻き込まれることはなく、ご縁というものも、もうずーっと、なかった。「女性としては見られない」と、ふられたこともあった。
けど、今回会った人は、「ニュートラルでいなければ」「壁を作らなければ」という固さを維持しなくても大丈夫そうな人だった。積極性はなさそうなので、そのうちそういう点にいらだちそうな気もするし、サブカルな私とちがってメインカルチャーを通ってきたところが少しダサいとか思ってしまうけれど、そのあたりが今は気にならず(年齢が離れているから?)、逆に安心・安全・無害な感じにとれるので、今の私にはちょうどいいと思う。
そんなわけで、異性とふたりっきりでいるときに、何を話していいのか、どうふるまえばいいのか、いつもだったらわからなくてぎこちなくしている私が、今回はちがっていて、わりとありのままでいられたのだった。思うままに話ができたのだった。この人とどうなるか、先のことはわからないし、その人に対する気持ちの高まりは今のところないし、向こうがどう思っているかもわからないけれど、自然でいられたことがうれしくて、ありがたい気持ちになったし、人柄をもっと深堀りしてみたくなったし、またごはんなどに行けたらいいなとも思った。今は「安心」が大事な時期なんだなあ。