イライラする挨拶代わり
また打った、挨拶代わりのホームラン、これで通算43本。
こういう類の記事が大嫌いだ。こういうのを書く連中は知らないんだ。挨拶代わりのホームランを打つために、選手がどれだけ日々努力し、どれだけのことを我慢していると思っているんだ。だからこんな敬意に欠ける文章になるんだよ、マスゴミめ。
政夫は今日もスポーツ新聞を読み終えると、それと同類のネット記事のコメント欄に持論を打ち込む。
大抵の場合、無意識に鼻をほじり、屁をこきながら、キーボードを叩く。
さっき食べた食パンを乗せた皿はシンクに置いたままだ。
こんなことをしている結果なのは頭ではわかっている。
「パパ、わたしの前で二度とオナラしないで」
と言っていた娘も
「食器一枚くらい、食べ終わったら自分で洗ってよ」
と言っていたあいつも
もう居なくなってしまったのは俺のせいだってわかっている。
今は俺の存在は空気のような扱いだ。
何かを変えなければ、この状況は変わらない。
なのに、今日も鼻をほじり、コメントを打ち込んでいる。
ああ、イライラする。
畜生
◇
むむ、これは『イライラ』と『挨拶代わり』って単語を捻じ込んだだけの創作になってしまった。まあそんな時もあるよね。次、また頑張る。
ここまで読んでいただきありがとうございます。