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イライラする挨拶代わり

また打った、挨拶代わりのホームラン、これで通算43本。

こういう類の記事が大嫌いだ。こういうのを書く連中は知らないんだ。挨拶代わりのホームランを打つために、選手がどれだけ日々努力し、どれだけのことを我慢していると思っているんだ。だからこんな敬意に欠ける文章になるんだよ、マスゴミめ。

政夫は今日もスポーツ新聞を読み終えると、それと同類のネット記事のコメント欄に持論を打ち込む。

大抵の場合、無意識に鼻をほじり、屁をこきながら、キーボードを叩く。

さっき食べた食パンを乗せた皿はシンクに置いたままだ。

こんなことをしている結果なのは頭ではわかっている。

「パパ、わたしの前で二度とオナラしないで」

と言っていた娘も

「食器一枚くらい、食べ終わったら自分で洗ってよ」

と言っていたあいつも

もう居なくなってしまったのは俺のせいだってわかっている。

今は俺の存在は空気のような扱いだ。

何かを変えなければ、この状況は変わらない。

なのに、今日も鼻をほじり、コメントを打ち込んでいる。

ああ、イライラする。

畜生



むむ、これは『イライラ』と『挨拶代わり』って単語を捻じ込んだだけの創作になってしまった。まあそんな時もあるよね。次、また頑張る。

#毎週ショートショートnote

ここまで読んでいただきありがとうございます。