10月7日 多可町公演後記
今日と明日は師匠が兵庫県の多可町でのお仕事。
二日かけて四か所で講談をするというもの。
朝、鍵や財布を捜しまわって自宅を荒らしまわってなんとか出立。
新大阪駅電車に乗って、大阪へ。笹山口駅行の電車の乗り換えて相野駅へ。
ここで師匠と合流させていただいいた。
駅まで迎えに来ていただいて、一時間くらい車に揺られて現地に入った。
一日目の今日は二公演。
僕も少し出演させていただいた。
一公演目はホテルのチャペルでの公演。
天井が凄く高く、張り扇を叩くのが気持ち良く、バシバシ叩きながらさせていただいた。
演目は「三方ヶ原の物見」と「玉田玉山物語~玉山が講談師になるまで~」を。
随分前に作って久しぶりやった玉山物語だったけど、笑っていただけたりして、とてもうれしかった。
師匠は「水戸黄門漫遊記 鮫川渡しの掟」を。
地元の長寿会の方々が集まられていて、なんだか祖母に会いたくなった。
二週間前に妹の結婚式で会い、先週法事で会ったばかりだけれど、祖母というのは会えば会うほど味が出るのだ。
この前会った時は「あんた一人で着物着てるんかいな。すごいなあ」と感心をしてくれた。
着物を着る職業を撰んでよかったと思う。
そこから移動をしてお弁当をご馳走になって次の会場へ。
歴史のありそうな公民館のホールだった。
ここにも別の長寿会の方々が集まられていた。
僕は一公演目と同じ演目を。
同じ演目を何度もする、ということが修羅場読み意外では殆ど無いので新鮮だった。
他の若手の方々はこんな感じで経験を積んでいるのか…と疑似体験をした気になった。
師匠は「難波戦記 家康の最期」を。
僕の大好きな演目だ。
家康がテンポよく酷い目に遭いまくる。
僕が関西の人間だからだろうか。家康に全く同情心がわかない。家康が酷い目にあうと愉快な気持ちになる。今日もすごく愉快な気持ちになった。こんなことではダメだのだろうか。
二公演終わって多可町のホテルへ。
すごく良いホテル。
異国情緒がある。スイスに宿泊をしているみたいな。
僕は着物も半襦袢も一着しかないので、部屋に入って急いで干して明日の二公演に備える。
明日は小学校での公演もあるらしい。
小学生は人がくさい時にはくさい人に対してくさいと言うものなので、なんとかその点最善を尽くして明日を迎えようと思う。
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