ただおいしいものを食べて過ごしたいだけ

私は食べることが大好きだ。

昔、誰かに食い意地がはっていると言われたことがある。
その通り、食べることにかける情熱はなかなかのものだと自負している。
小さな頃から、冷蔵庫の中にツヤツヤの卵液に浸かった食パンを見た次の日は、必ず早起きをしていた。(ちなみに、それ以外の日は寝坊に次ぐ寝坊、オールウェイズ寝坊。耳元で目覚ましが鳴ろうが地震が来ようが寝ていた。お布団大好き。)

大人になって、長らくかじり続けた親のスネが細くなってきた頃、ラッキーなことに結婚することができた。
自営業兼自宅警備員(戦闘力1なので常に防御)として取り組むことになったのは、新居の台所及び冷蔵庫の管理と食事作りである。

せっせとスーパーに行って食材を買い込み、
冷蔵庫の取扱説明書を熟読して冷凍冷蔵機能を把握し、
食材を仕分けしては保存し、
冷蔵庫を開けては傷み具合をチェックし、
料理本やインターネットを駆使して各種レシピを読み込み、
良さげな調理グッズや家電を購入し、

気づいてしまった。

台所を管理するってことは、毎日好きなもの食べられるってことじゃね?!?!

実家でも時々料理をしていたが、あくまで主導権は母にあった。
しかし新居での主導権は完全に私である。あんな食材やこんな食材を組み合わせ、あの調味料にそれを足してあれにドーンして煮込んじゃっても誰にも文句は言われない。なぜならここは私の城。

が、問題は、私が完全に料理初心者であるという点だ。
ついでに言うと、そんなに料理は好きではない。
ただただ食べるのが好きなだけだ。

料理めんどくさい、でも美味しいものだけ食べて生きていきたい。
人生はままならない。

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