甘いものを食べること
砂糖はなるべく摂らない方がいいと思ってた。でも、人にとって甘味は必要で断ち切れないものなんだ。そう思うと、ミスタードーナツのドーナツが正義だと思えるようになったこの頃。
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「砂糖の世界史」では、砂糖が作り上げてきた世界史について紹介されている。こんな内容が書かれていた。
以前まで砂糖は希少で高価だった。力のある立場の人のみが得られた権力のシンボルで、限定的な使われ方しかしていなかった。でも、イギリスの産業革命とともに砂糖の需要は世界に拡がった。砂糖は貴族しかアクセスできなかった食材だったことから、当初砂糖は、イメージ消費(貴族的でお洒落)がされていた。
今や砂糖は、安く簡単に手に入れられる。飽食の世界に住んでいて、カロリー不足も克服し、むしろカロリーは控えるべきだと認識されるまでに拡がった。
健康面から、砂糖は悪者にされがちだけど、甘みを獲得するまでには歴史があった。
また、甘いものは快楽をもたらすやみつきであり、社交的な役割があるという。
・多くの人は甘いものを好む。糖分は脳の活動に必要な希少なエネルギーだと体はわかっているため、本能的に食べたくなるような仕組みになっているから。
・甘みは人間に快楽や心地よさ,喜びをもたらす。やみつきになる性質がある。
・甘い菓子は社交的な場で贈答品の役割を演じることから、コミュニケーションツールとなる嗜好品。
人類みな、甘いものにやみつきになるものなんだな。
(これまでカロリーばかり気にしていて砂糖たっぷりのドーナツは避けてたけれど、背徳感も含めたおいしさに気づいてしまった✌︎ちなみにドーナツは、フワッと指で押したくなるようなビジュアルも抜群。)
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「甘いもの」も様々。
砂糖は強烈に甘さを感じやすいが、肉や野菜にじんわりとした甘さがある。
素材で言うと、とれたての野菜は甘いのだって。冬野菜は糖度が高い野菜が多い。
(下仁田ネギの白くて甘い部分が大好きです)
料理によって甘さを引き出すこともできる。玉ねぎは炒めると辛味成分が抜けて甘くなる。
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私たちは甘いものに中毒。だから抑えてつらくなるより、楽しく食べたらいいのでは?菓子も食べていいし、そして食材の甘みを味わったり、素材が持つ甘みが際立つ料理をして食べたらいい。
とは言いつつ、甘いものにはさじ加減もいるけどね。また甘さへのやみつきは、出汁のうまみで代用できる、という研究があって、そうのならば砂糖に依存しなくてもいいから興味深い。
甘いものは生きるために不可欠ではないけれど、潤いを与えてくれる。
何にせよ、満足して幸福感ある食事は正義。
<参考>
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