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情報デザインコース卒業研究制作 ✧ インタビュー第14弾 | 佐々木 桃佳さん

みなさん、こんにちは!
多摩美術大学情報デザイン学科情報デザインコース 卒業研究制作展2023 - 「  」広報部門です。

今回のnoteは、卒業研究制作展参加者へのインタビュー記事の第12弾です。
これから約2週間にわたって全15名のインタビューをお届けしていきます!
彼らがどのような想いを持って今までの制作をしてきたのか、記事を通じて皆様にお届けできたらと思います。

第14弾は、「デザイニング・エモーションゼミ」に所属する佐々木 桃佳さんのインタビューをご紹介します。

✧ インタビュイー紹介

佐々木 桃佳 / MOMOKA SASAKI
多摩美術大学 情報デザイン学科情報デザインコース4年
デザイニング・エモーションゼミ(主査:宮崎 光弘教授)所属

── 普段は主にどんなもの、ことを制作していますか。

佐々木:プロジェクションマッピングとかwebデザインとか写真撮ったりとか、いろいろやってます。デジタル的なことばっかな気がします。

──普段の制作から大事にしていることを教えてください。

佐々木:インタラクティブアートを作るときに考えていることは作品のインターフェースのデザインです。インターフェースが鑑賞者にとって作品とリアルの世界を繋ぐ部分であると感じています。そのインターフェースをいかにナチュラルな行動に結びつけ、作品の世界観に入ってきてもらうかを考えて制作を進めています。

✧ 卒業研究制作作品について

── 卒業研究制作で作成した作品の紹介をお願いします。

「Unsubstantial Silhouette」

佐々木Unsubstantial Silhouetteという作品を制作しました。影は「そこに物体がある」ということを想起させます。私たちは与えられた情報を元に、勝手に頭の中で「補って」しまうことから逃れられません。

 実体がなく影のみ存在する場合、鑑賞者は影から物体を想像で補うと思います。この作品を通して、影の与える実体感や、物体は無いが装置が繋がり動いていく違和感の反する2つの感覚を同時に感じてもらいたいと思っています。

✴︎ きっかけ・制作を決めた経緯

── この作品を作ろうと思ったきっかけや経緯について教えてください。

佐々木:タンジブルなインターフェースを用いたインタラクティブアートを作ろうと考え、永久ドミノを物理現象を利用して作ろうとしました。

ドミノを倒すとはじまる

✴︎ 制作過程

── 制作過程を教えていただけますか?

佐々木:この作品テーマになったのは夏休み明けからで、実質2, 3ヶ月で作りました。はじめは永久ドミノを作るため、電磁石を利用してのドミノの起き上がりの実験を行いました。とにかく永久ドミノをしたかっただけです。

 そこから派生して、ピタゴラスイッチとか楽しそう!ってなったんです。そのときいろいろ見ていた作品の中に影の作品があって、ピタゴラスイッチと影組み合わせよう!って思って制作がはじまりました。その後、サーボモータを用いてArduinoで機構を作り、プロジェクションで間の機構を影で繋ぐような形にして、存在しないボールとかボビンとかの影の動きを映像で作りました。

影のボールが動いていく

✴︎ 制作を通して気づいたこと

── 卒業研究制作を最後まで終えて、気づいたことや感じたことはありましたか?

佐々木:これまでは、デジタル的な部分のみで制作した作品が多く、そのグラフィックやインターフェースに気をつけて制作してきましたが、今回はリアルのモノがある作品になったため、そのディテールの綺麗さクオリティにも力を入れなければならないと気がつきました。

 この作品を通して、これまで以上にインターフェースへの興味がでて、もっとデジタルに触れられるような、タンジブルビットみたいな考え方とか制作とかしたいと思いました。

✴︎ 今後の活動・進路について

── 今後の活動や進路などについて、何かありましたら教えてください。

佐々木:今後は今回制作したものに続き、タンジブルインターフェースの研究を大学院で行っていこうと思っています。

✧ あなたにとって 「爆発」とは?

── さいごに、あなたにとって爆発ビックバンと呼べるものを教えてください。

「トライ&エラーの産物」

佐々木:爆発のイメージはインパクトだけど、卒制でいきなり爆発的に何かが目の前に現れることなんてなくて、なんかジワジワ作ってったものが完成した時にやっとモノが見えて、その時にインパクトがある気がします。爆発はその積み重ねとか蓄積とかトライ&エラーの成果物を見た時に感じるんじゃないかと思います。

(インタビュー・編集:武田 秀比古、画像提供:佐々木 桃佳)


インタビュー第14弾、いかがでしたでしょうか。
本卒業研究作品は多摩美術大学 情報デザイン学科情報デザインコース 卒業研究制作展に展示されております。
記事だけには載せきれない、実際に見るからこそ伝わる魅力がある作品がたくさんありますので、みなさまもぜひ会場にお越しください!

第15弾は、「メディアとデザインゼミ」に所属する豊田 桃子さんのインタビューをお届けします。次回もお楽しみに!

多摩美術大学 情報デザイン学科情報デザインコース 卒業研究制作展2023 - 「  」

会期
3月3日(金)- 3月5日(日)10:00 - 19:00
場所
〒141-0022 東京都品川区東五反田5丁目25−19
東京デザインセンターガレリアホールB1&B2
アクセス
JR山手線五反田駅東口より徒歩2分
都営浅草線五反田駅A7出口正面
東急池上線五反田駅より徒歩3分

詳細多摩美術大学 情報デザイン学科情報デザインコース 卒業研究制作展2023 - 「  」公式サイト

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