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私はプリンスが歌えない《1》

私はプリンスのファンです。

音楽の世界には、何たらプリンスとかプリンスなんたらとか、そんな名前の人やグループがたくさんいらっしゃいます。ただでさえディズニー映画やらどこかの国の王室やら…プリンスと名の付く方は沢山いるので、そんな感じの新しい方が出てくるたびに検索エンジンが使いにくくなって、我々プリンスファンは何度発狂したことかしれません。余談です。

さて、私の好きなのはプリンスです。本名 プリンス・ロジャース・ネルソンさん 1958年ミネアポリス生まれ。パープルレインなど、数多く…というか多すぎていくつあるのか……最近めっきりリリースが無いスーパーデラックスバージョンの再発アルバムを買ってしまうような熱心なファンでも数え切れる人は少ないんじゃないかと思うくらい沢山すぎる名曲を世に送り出した唯一無二、絶対のあの方です。

私はあの方の音楽が大好きを通り越して好きすぎて”Let's Go Crazy”ですが、非常に悔しいことにあの方の歌をカラオケで歌うことはできません。その理由を考えてみたのですが、とめどなく溢れだしたのでくどくどくどくどくどくどくどくど…書いていきたいと思います。

今日はその第1弾です。

とりあえず、身体能力の問題です。

私にはリズム感というものがありません。
これは、昔々、子供のころからの本当の弱点で、天性のリズム音痴です。

新型コロナのせいで全く機会が無くなってしまいましたが、私は好きなアーティストの公演があれば普通に1人でチケットを取って1人で参戦するくらいはライブが好きです。しかし、その大好きなライブで1曲まともに手拍子を叩き続けることができません。どこかでずれます。そして連れがいたりするとそれを指摘されます。腹が立ちます。だから1人でいくわけじゃないんですけどね。腹は立ちます。とはいえ仕方ありません。ずれているのは自分です。ずれているのはわかるんです…。でも合わせられないんです。

前回、私は歌が下手では無いと書きましたが、上手いと書けなかった最大の理由がこれです。

ですので、私がカラオケで人から褒められる歌は、どちらかというとフォークや歌謡曲のようなリズム感をあまり必要としない楽曲に限られます。

プリンスの音楽は…、あの方の音楽は…、そういったものとむしろ対局にあって、リズム感が無いと決して手をだしていいものではありません。

あの方は、ドラムの名手です。ベースも何しろ凄いです。どちらも専門誌の表紙を飾るレベルです。自分で実物を確認したわけではありませんが、私のようなテキトーな者よりももっともっと愛の深い方々から何度もその伝説を伺っているので、間違いありません。嘘だと思うならご自分でググってください。

ドラムはもちろんベースもリズム帯(←この字でいいんだろうか)の音を出す楽器で、ここの音が決まらないと音楽は無残にぐちゃぐちゃになります。建築物と一緒です。基礎が傾いた状態のところにいくら立派な建物をのせても傾いてしまいます。とても住めたものではありません。これらの楽器に私は絶対に手を出しません。

さて、あの方のドラムのすばらしさで思い出す曲があります。

ありきたりなところから例を引っ張ってきて申し訳ありませんが、あの方のファンなら誰でも大好きな”Lovesexy”の冒頭「👁(Eye) No」の中盤(2:40頃)から入るバスドラムの音が私はとても好きです。

どこで入るのかわからないどことも絶妙にずれた拍で鳴っている気がします。リズム感が無いからずれている様に感じるのかもしれませんが、どうも予測不能の不思議なタイミングで鳴っている様に感じられます。私はこの絶妙な具合が気が狂いそうに好きです。イヤホンでひたすらバスドラムのボスボスとしたくぐもった音を追いかけながら何度も何度も繰り返しきいてしまいます。

そして、このドラムを叩ける人はやっぱりありきたりな表現だけど、天才としか言いようがないよな…と思うわけです。

こんなすごい人の歌を歌える日が来る気がしません。

それだけです。

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