マガジンのカバー画像

「決算書」の読み方と「経営分析」のポイント

42
「5つの箱」で理解する! 貸借対照表、損益計算書の読み方とキャッシュフロー経営の実践、そして採算管理の基本までをマスター。生産性の高い企業であり続けるために大切なこと、経営分析の…
運営しているクリエイター

#キャッシュフロー計算書

第1章 決算書を読みこなすためのコツ

9.「キャッシュフロー計算書」ではお金を色分け キャッシュフローとは「キャッシュ」の収支  「キャッシュフロー計算書」とは、貸借対照表と損益計算書に続く第三の財務諸表です。金融商品取引法の開示規制を受ける上場会社などに作成が義務づけられています。  中小企業には、キャッシュフロー計算書の作成義務はありません。  キャッシュフロー(Cash Flow)とは、キャッシュ(資金)の流れ(Flow)、つまり、資金収支を意味します。  キャッシュフロー計算書では、1事業年度中のキ

第4章 知っておきたい「キャッシュフロー経営」の基礎

1.営業活動キャッシュフローが重要! プラスであるべき「営業活動キャッシュフロー」  キャッシュフロー計算書は、金融商品取引法のルールにより上場会社等に開示が義務づけられている書類です。  キャッシュフロー計算書では企業の経営活動を①営業、②投資、③財務の3つに区分し、それぞれの活動ごとの資金収支と資金増減額を表示します。     これら3つの区分のうち、まず、営業活動キャッシュフローをじっくり見ておきましょう。  営業活動キャッシュフローには、営業損益にかかる資金収支(

第4章 知っておきたい「キャッシュフロー経営」の基礎

4.「投資活動」と「財務活動」も見よう 固定資産取得支出が減価償却費を超えているか?  「投資活動キャッシュフロー」には、有形および無形固定資産の取得および売却、資金の貸付けおよび回収、現金同等物に含まれない有価証券および投資有価証券の取得および売却等にかかるキャッシュフローを表示します。  具体的には、次のような資金収入と資金支出が表示されます。 (1)有形固定資産および無形固定資産の取得による支出 (2)有形固定資産および無形固定資産の売却による収入 (3)投資有価

第4章 知っておきたい「キャッシュフロー経営」の基礎

5.お金に執着しない会社がお金から自由になれる 「フリーキャッシュフロー」が大切  企業のキャッシュフローを見るうえで「フリーキャッシュフロー」という重要な概念があります。  フリーキャッシュフロー(Free Cash Flow、略してFCF)とは、企業が経常的な事業活動を行い、法人税等も支払った後に、資金の提供者である株主と債権者に自由に分配できる資金余剰額をいいます。  企業の将来の発展、成長のための戦略的な設備投資、企業買収、合併、有価証券投資のための原資となるの