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「決算書」の読み方と「経営分析」のポイント

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「5つの箱」で理解する! 貸借対照表、損益計算書の読み方とキャッシュフロー経営の実践、そして採算管理の基本までをマスター。生産性の高い企業であり続けるために大切なこと、経営分析の…
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#売上総利益

第3章 「収益力」の高さはここに表れる

2.「売上総利益」は利益の大本! 商品力の高さは「売上総利益」に表れる  「売上総利益」は、売上高から売上原価を差し引くことで計算する「利益の大本」です。   売上総利益は、さまざまな諸経費を差し引く前の粗っぽい利益でもあり、通称として、「粗利(あらり)」とも呼ばれています。  売上総利益の金額の大きさと、売上総利益率(=売上総利益÷売上高)の高さから、製品やサービスの力を判断できます。売上総利益率は「粗利率」ともいいます。  取扱製品や商品、サービスの質が良く、人気が高

第3章 「収益力」の高さはここに表れる

3.売れた分だけ「売上原価」に計上! 卸小売業での「売上原価」  売上総利益の計算では、「商品を仕入れて売る」という商取引の流れと、「売上原価」の理解がポイントとなります。  卸小売業では、当期中に売上計上した商品の仕入原価を当期の費用として計上します。これを、売上原価と呼びます。会計上の収益である売上高と、費用である売上原価は直接的に対応させる必要があるのです。  売上原価を確定させるための会計処理には、2つの方法があります。  まず1つめは、商品を仕入れたときには「