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No.501|コミュニケーションは「前提」がカギ

2024年5月19日 No.501 
当ブログは、ビジネスパーソンに向け、日々働く中で得た気づきについて発信します。
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他者と話をするうえで、意見が合わないケースがあります。

私が会議でファシリを務めるときに気にしているのは、過去の議論がどういうものであったか、それを踏まえて今日の場というものはどういう立ち位置のものか、を冒頭に必ず話をするようにしています。

これは、過去の議論について知らない人がいるのは当然として、人によっては前の会議で議論したことを忘れている方もいるためです。


改めて簡単な説明を行うことで、今から話をする場というものがどういうことを議論する場なのかについて、その前提を揃えるわけです。

前提がずれると議論が進まなくなってきますので、いかに前提を揃えながら議論を進めるようにするか、がポイントになります。


自治体への提案(コンペ)の中で質問を受けることがあるのですが、中にはとても嫌な質問の場合があります。

質問というよりも嫌味な意見ですね。
そうした場合にどういう回答をするのが良いのか、が自分の中で明確になっていなかったんです。


今日、私が入っている勉強会の一つの中で、講師の先生が教えてくださった回答で腑に落ちたんですね。

それは、「反論があった場合、自分の意見と相手の意見の結論が異なるのは、前提が異なるためである。だから、前提が異なることを明らかにするとよい」ということ。


つまり、上の話で言うと、嫌味な意見で多いのが、たいして何も知らないコンサル風情が!っていうやつなんですよ。

それで言うと、

・何も知らないことが悪いことなのか、むしろ知らない方が良い場合もあるのではないか。
・知りすぎているがゆえに、現状に引っ張られた意見になるのではないか。

ということを伝えるということ。
ポイントは相手を否定せず、前提が異なることを明らかにするということです。


以前この投稿でも書いたんですが、上司があるコンペのときに、この前提の違いを明らかにし、自分たちの前提の方がむしろ正しいという主張をしていたのを思い出しました。

このとき、構造がわからないものの、すごくきれいな返しをしているなと思っていたのですが、上司がしていたことについて氷解しました。


また、この前提の考え方について、実は考えるエンジンの高松先生がB○(びーまる)条件として書かれているんですよね。
少し難しい内容ですが、読んでいただくと理解が進みます。

簡単に言うと、意見が合わない方に対して、あなたの意見が成り立つのはこういう条件の時であって、今回の話はその条件に当てはまらないよね。

と伝えることで、「あなたの意見は今回の話では間違っているよ」と暗に伝える技術について書かれています。


これも前提が異なることを明らかにする、という意味ではまさに当てはまる考え方です。

「前提」を合わせる、それぞれの「前提」を明らかにするというのは非常に大事なスキルです。

皆様も、人に話をしても伝わらないとか他人と議論していてうまく収まらないな、などの悩みがあられる方は一度「前提」を気にしてみてはいかがでしょうか。


最後までお読みいただきありがとうございました。
明日も「即断・即決・即実行」「平均ではなく異常をやり続ける」「わからないからすべてやる」「巧緻拙速」「大量思考・大量行動」でいきます!

●本日のまとめ

・議論を行う上で、建設的な議論を行う上で「前提」を合わせることが重要なことである。
・また、立場が異なる人がそろった場面にて反論やネガティブな意見が出たときは、それぞれの「前提」を明らかにするということが有益な方法である。

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