鳥

鳥にカメラを載せて撮影した映像を見て、鳥にとっては宇宙から地面までの空間が全て通路なのだと気付いた。

夏の終わりは切なさの代名詞となっているが、私にとっては秋から冬にかけてが最も切なさを感じる季節だ。
しかし、11月下旬あたりの出来事を思い返したところで、夜の街をあてもなく一人で散歩した記憶が浮かぶのみで、その季節に何があったというわけでもないのだ。

人生における大きなイベントはさして記憶に残らず、何でもない・感情が動いていない日のことばかり覚えている。何もない11月の夜の匂いに、私は今年もきっと切なさを感じる。