【694/1096】毎日暑い
うだるように暑い
こんな暑い日々を
きみは過ごせなかっただろう
暑すぎるのも 寒すぎるのも
きみは苦手だった
ここ数年 日差しがきつい
日傘か黒めのサングラスがないと
外は歩けない
きみは外に出ることさえ
嫌になるだろうな
蕁麻疹が出ていた
あの頃 苦しんでいたんだろう
なぜ気づけなかったのか
気にすることができなかったのか
それまでのきみと家族との
関係性は深い
わたしも家族も きみのことを
わかるような関係でなかった
ものを言わぬようになり
あまり深く聞けない雰囲気だった
それも 今思えばで
年相応の対応なんだと
成長のひとつだと思っていた
ドラマの中で よくある展開のように
死する子ども
その背景を きみと重ねる
家族の 友人の 社会との関わり方を
客観的に見る
同じではない けれど重ねる
映画やドラマの展開が苦しい
これまで なぜ普通に見れていたのか
当事者でない人の平和
苦しいからって
みなが亡くなるわけではない
きみの死と わたしの生と
どんな違いがあるのだろうね
わたしの 残された者の苦しみは
死してもおかしくはない状況
それでも 生きている
苦しくて 償いたくて できなくて
無力感 絶望にさいなまれつつも
生きている
その違いはなんなのだろう
生きたい気持ち それだけなのか
病なのか否か
闇は理由があって闇なんだって
わからないことは
わからない理由があるんだって
ほんとかな
知りたくない人 知り得ない人
知らなくていい人 知られたくない人
いろんな人の思惑
自分をふくめなにをどうすれば
よかったのか よいのか
生きると死ぬの差について
わからないままがいいのか
知りたいのは欲望なのか
なにがなんだかわからず
やはり呆然とする
毎日暑いからなのか
やる気をなくしながらすごす
夏を越さなければ
また1日1日をすごす
残された者の日々