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ひさびさに夢に出てくる 【118/1096】

寝覚めの悪さを解消するために
湯たんぽを入れた
温かくて幸せな気分で眠りにつく
眠れないということはない
ヘトヘトの限界まで起きて
気絶するように眠る
お休み三秒
眠らせてくれてありがとう体

ひさびさに夢で会う
家の二階の明るい部屋
本物よりも広々として
時間は昼前くらいかな
きみはベッドに横たわっていた
当時よりも幼い面持ちで
気持ち良さそうに寝そべる姿
あぁそうか
帰ってきたんだなと思う
きみが帰宅するとき
いつも心踊ったように
今日も嬉しかったよ
こころ踊った
テンションがあがった

みんなー帰ってきてるよー
声をかけながら下に降りる
降りている間にいなくなったら
いやだから
急いでまた2階へもどる
まだきみはいたね
そうだ写真とっておこう
これもいつものわたしの行動
なにかときみたちの写真をとりたがる
スナップが主で
なにげない日常が
あとから見るとすごくいいのだ
いそいそとまた下へ
スマホを手に上に上がると
きみはもういなかった

そうか 写真はだめなんだね
もう残せないんだ
目に焼き付けて
記憶に留めるしかできないんだね
淡くはかなく
あの光の部屋のきみを
思い出してメモしている
あの光景を絵に描いたら
いいのかもしれないね
神の部屋みたいな
あたたかな光

また会えて嬉しかったよ 
最近良からぬことが頭をよぎり
また波がくるのかと怯えていたが
きみのおかげで
また正気にもどった

もしかしたら
時が経つほうが
悲しみが深くなるのかなって
感じていたの
あいまいで信じられない事実が
体と記憶から距離を保つと
客観的事実となり現実になる
そうかってまた諦めの一歩を
進まなければならない

こころは置いてきた
強く感じることがこわい
ねこが癒やしてくれるよ
幼いきみのように
可愛らしくあたたかい
あの日あの時を
思い出さないように
抱きしめているよ
そのうちちゃんと思い出すね
また夢で会おう

今日もありがとう
会うすべが選べない