見出し画像

変わり時 【86/1096】

今年は年はじめからいろいろなことがあり
これまで会わなかった人
話したことのないような人と
話したり話を聞いたりする機会が
極端に増えたので

そうか、
今年はいままでと違ったところにすすんで
いままでとは違う人たちの話を聞く年になるのかもしれないな
違う世界の扉がひらくのかな

と感じていた
メモにも残していた
実際 そうなっている

新学期や新年度になっても
わたしのまわりの人間関係は
そんなに変わらないのが通常だった
今年は例年になく
新しい出会いが多い
新しい場所へ出向くことも増えた
多すぎて キャパ超えである
そもそもうまくやれないのに
今のこの状況では捌ききれず
気持ちよく諦め
流れに身を任せることにしている

ときに抗うこともあるが
それは作用なければ反作用なし
といった具合の
ただ指をくわえてみている以外にできる
最低限のこと としてだ

流れに逆らえない
今年の学びのひとつ
流れにはうまく乗るしかない
大きければなおさら
抗うほどに消耗し
結果変化もなく 途方にくれるのみ
もっとスムーズに流されていれば
もっと違うところにたどり着けたかもしれない
少なくとも いまのような後悔はないだろう

流されながらも 
支流に入ることもできるし
脇の方にたどり着くなり
陸地近くの穏やかな流れに乗れることもある

早い流れに逆らって漕ぐと
最悪転覆して溺れ死ぬ 
流れにもまれ ばらばらになる
人も関係も

船頭はひとりだった
わたしは違う船に乗りかえなかった
すこしの間でも 別船にのっていたら
と後悔している
船をたずさえる力がないと思い込んでいた
力でなく心が優先だったのにね

大きな船だと思っていたのだ
実際には窮屈で苦しかった
豊かな気持ちで乗り込んだはずの
自分たちの船
船は年の瀬せまるこのとき
ぷかぷかとあてどもなくさまよっている
難波
流れはあるようでない
ここはどこなのだろう
どこでもいいやと諦めで
不安や恐怖はない
誰もいないただ広く濁った水の上を
ぷかぷかぷかぷか浮いている
なにもすることもない
虚無
曇り空の下 肌寒いが凍えるほどでもない
いまはいつなんだろう