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ライフ・アウトライン実践3-1 DOの選択基準としてのLIFE

DO-DAYSとDO-ALL

前回まで、ライフ・アウトラインのうち「DO」のパート、DO-DAYSとDO-ALLの機能と使い方を見てきました。DOのパートから紹介したのは、生活の中ですぐに役立つようにという意図です。

言ってみれば、DO-ALLとDO-DAYSはアウトライナーをタスク管理アプリの代わりとして使うための方法です。

ライフ・アウトラインの中に組み込んである説明文のうち、DO-DAYSとDO-ALLの分をあらためて見てみましょう。

DO-DAYSの機能は日々のDOを考えることです。DOというのは「行動についての思い」です。ライフ・アウトラインの中ではデイリータスクリストに相当する部分ですが、ずっと幅広いものです。DO-DAYSは他にも思いついたことや出来事を書きとめる機能(メモ)、GTDで言うところのインボックス……などの機能を兼ねています。キャッチされた思考は、ライフ・アウトラインの中を動き回り、適切な場所に位置づけられることになります。

DO-ALLの機能は抱えているDOの全体像を考えることです。一般的な用語でいうとプロジェクトリストに相当するでしょう。DO-DAYSでキャッチされた「やりたい」「やらなくては」という思考のうち、即座に実行されなかったものはDO-ALLに移動し、シェイクされ、その姿を明確にしていきます。DOの発酵槽のようなものです。

DO-ALLとDO-DAYSは相互にフィードバックを重ねながらDOを扱います。これだけでもちょっとしたタスク管理アプリより強力な面があります。

でも、それだけでは足りないのも事実です。

lifeとは「生活」と「人生」

この連載で何度もお話ししている通り、ライフ・アウトラインは単なる「タスク管理のアウトライン」ではありません。

ライフ・アウトラインはもともとは「生活のアウトライン」と呼ばれていました。英語にすればライフ・アウトラインです。でも、あるとき気づいたのは、英語のlifeという単語には「生活」だけでなく「人生」という意味もあるということでした。「生活のアウトライン」であるだけでなく、「人生のアウトライン」でもあるのです。

私たちは「本当はこうしたい」とか「本当はあれがしたい」と思いながらも、ついつい日々の「生活」を優先してそれらを後回しにしてしまいます。「生活」と「人生」が対立してしまうのです。

でも、ちょっと考えればわかる通り、日々の「生活」の積み重ねの結果が「人生」なのです。その意味で「生活」と「人生」はイコールであり、本来は対立関係にあるような言葉ではありません。lifeという英単語は、見事にそのことを表現しています。

そう考えれば、次々に降りかかってくる割り込みに対応しながら日々を過ごすことのコワさもわかってきます。タスクを効率的に「管理」することだけを考えていると、そのことを見落としてしまいます。

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