「アウトライナー関連書籍」シリーズでは、現在入手が難しいものも含めて、アウトライナーを深く知るための書籍を紹介していきます。かつて「HappyOutlining」というサイトで公開していた記事のリライトが中心ですが、その後新たに出版されたものも含めて紹介していく予定です。
第6回は「アウトライナー関連書籍」シリーズで以前紹介した『マック企画大全』と同じ、中野明氏の著作です。
中野明『論理的に思考する技術──みるみる企画力が高まる「アウトライン発想法」』PHP研究所、2003
今回も詳細目次から見ていきましょう(長いです)。
ありそうでないタイプのビジネス書
『マック企画大全』の回でも書きましたが、中野明氏はビジネス実用書の中でアウトライナーのノウハウを継続的に紹介してきた数少ない書き手です。『論理的に思考する技術』はその中でも極め付きの一冊です。
『マック企画大全』は「マックで企画」というかなりピンポイントな内容の本でしたが(そこが面白かったのですが)、本書はより間口が広く「論理的に思考する」技術です。しかも文庫。
あくまでも発想法とロジカルシンキングの基礎についてのビジネス実用書なのです。ただ、実践のためのツールと手法がセットで扱われているという、ありそうでないタイプの本になっています。
その「ツールと手法」とは、もちろんアウトライナーとアウトライン・プロセッシングです(中野氏はアウトライン・プロセッシングという言葉は使っていませんが)。