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【アウトライナー関連書籍】中野明『論理的に思考する技術』


「アウトライナー関連書籍」シリーズでは、現在入手が難しいものも含めて、アウトライナーを深く知るための書籍を紹介していきます。かつて「HappyOutlining」というサイトで公開していた記事のリライトが中心ですが、その後新たに出版されたものも含めて紹介していく予定です。

第6回は「アウトライナー関連書籍」シリーズで以前紹介した『マック企画大全』と同じ、中野明氏の著作です。

中野明『論理的に思考する技術──みるみる企画力が高まる「アウトライン発想法」』PHP研究所、2003

今回も詳細目次から見ていきましょう(長いです)。

  はじめに
  序章 線的思考と非線的思考
   1 発想の難しさ
    獲物は前触れもなくやってくる
    釣りと発想
    アイデアを表現する
    シーシュポスの神話
   2 非線的な態度で挑む
    線的・非線的とは何か?
    線的な態度にこだわると
    非線的に発想する
  第1章 アウトラインとは何か?
   1 アウトラインに対する一般認識
    アウトラインの意味
    アウトラインの構造とそのつくり方
    箇条の擬人化
    日米におけるアウトライン教育
    アウトラインの新たなステージ
   2 アウトライン作成のための専用ツール
    アウトライナーなんて知らない、という人に
    アウトラインプロセッサって何?
    アウトライナーとの出会い
    どのアウトライナーを選ぶ?
   3 アウトライナーの基本操作
    覚えるのは八つの機能のみ
     ①箇条の入力
     ②左右移動
     ③上下移動
     ④グループ移動
     ⑤折りたたみ
     ⑥指定レベルの表示
     ⑦ラベルの指定
     ⑧本文の入力
    基本操作をまとめると
  第2章 アウトライン発想法・基礎編
   1 アウトライン発想法とは何か?
    発散思考とは何か?
    発散思考は独りブレーンストーミング
    集中思考とは何か?
    発散思考と集中思考を繰り返す
    文章化のステップ
    この本の場合
    静的なアウトライン、動的なアウトライン
   2 アウトライン発想法のメリット
    メリット① 発想しながら内容をとりまとめられる
    メリット② 心理的負担を大幅に軽減できる
    メリット③ シーシュポス的状況を極力回避できる
    メリット④ 全体的な流れを把握する習慣がつく
    メリット⑤ 短時間で習得でき、誰にでも実施できる
   3 アウトライン発想法の試運転
    海外出張までにしなければならないこと
    分類の基準を発見する
    発散思考と集中思考を繰り返す
  第3章 発想力と構想力を高めるために
   1 発想の原理
    アイデアとは何か?
    組み合わせのための在庫
    どうしても発想がわかない?
    寝ている間に考える
   2 ストーリーの大枠
    枠組みの中で考える
    ビジネス文書に効く「現状→課題→解決策」
   3 結論からの組み立て
    知のリバース・エンジニアリング
    ディベート気分で書く
   4 事実情報の整理
    事実を根拠にした意見を述べる
    事実情報をとりまとめるコツ
    KJ法に見るグルーピングの技術
    トリムシの法則と重点先行の法則
   5 帰納法と演繹法
    帰納法を活用する
    帰納法と推理小説
    小論文への応用
    演繹法を活用する
    演繹法は詰め将棋である
  第4章 アウトライン発想法・実践編
   1 アウトライン発想法による発想の実際
    発想の準備
    現状の整理と課題の抽出
    解決策の発想
   2 アウトライン発想法による構想と文章化
    全体の流れを構想し、細部を調整する
    文章化と体裁の整理

ありそうでないタイプのビジネス書

『マック企画大全』の回でも書きましたが、中野明氏はビジネス実用書の中でアウトライナーのノウハウを継続的に紹介してきた数少ない書き手です。『論理的に思考する技術』はその中でも極め付きの一冊です。

『マック企画大全』は「マックで企画」というかなりピンポイントな内容の本でしたが(そこが面白かったのですが)、本書はより間口が広く「論理的に思考する」技術です。しかも文庫。

あくまでも発想法とロジカルシンキングの基礎についてのビジネス実用書なのです。ただ、実践のためのツールと手法がセットで扱われているという、ありそうでないタイプの本になっています。

その「ツールと手法」とは、もちろんアウトライナーとアウトライン・プロセッシングです(中野氏はアウトライン・プロセッシングという言葉は使っていませんが)。

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