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雨のウルトラ、曇りの妖怪

 梅雨のシーズンでも、秋の長雨でもこんなに降らなかったぞ、と思うほどに連日雨であります。涼しくなったのはいいのですが、『ちょっと加減しろ』と思うぐらいに降り続いておりました。そして世間はお盆休み。こっちはそんなもの関係ないとばかりに働いているのですが、夏休みの宿題のようなお仕事を終え、久しぶりに子供たちもそろったので、神戸の兵庫県立美術館の円谷エキシビションへ。外は雨ですが、子供らも受験やお仕事やらでなかなか日程が合わず、この日しかなかったのです。

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 ウルトラマン、そして円谷プロの歴史を見るという展示イベント。冬に見た特撮のDNAが小道具やスーツ中心の、懐古的な内容であるなら、今回は、現在進行形の作品を中心に多岐にわたって活動している円谷プロの現在の紹介なのです。

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 ウルトラ6兄弟、そして神戸といえばキングジョーであり、

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『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』の舞台でもあるので、そのフォローもばっちり。

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 漫画、アニメ、絵本と多岐にわたって広がるウルトラの世界。

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中でもまさかのムクムクに会えるとは思いませんでした。知る人ぞ知る『ファイヤーマン』のたった一度きりの登場怪獣がここでクローズアップされるとは、いやでもセブンガーやグリッドマン、他社のジェットジャガーが人気者になった今、何が来てもおかしくないのですよ。

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 レッドキング、ピグモン! やっぱりどうしても怪獣に目が行ってしまうのです。そして今年25周年のウルトラマンティガ、最新作のトリガーも。子供らも大満足の展示だらけ。これで雨さえ降らなければ、外は嵐のような雨と風で、びしょびしょでした。

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 物販コーナーも素敵なグッズがたくさんありましたが、やはりムクムクで。

 そして、お盆だというのに夜勤があったりして、お盆最後の日。

 夏映画は見たいのが多いのですが、まずは仕事明けに『妖怪大戦争ガーディアンズ』を。世の中が不安定な時、そして天才的な子役が登場した時『妖怪大戦争』は蘇る。前作からの続きとも、リブートともいえる内容で、今回はフォッサマグナから出現した妖怪獣に立ち向かう日本妖怪と、かつての妖怪ハンター、渡辺綱の血を引く兄弟の姿を描く。前作といってももう15年前か! 

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 三池崇史監督が前作に引き続いてメガホンをとってますが、前作の神木隆之介、今回の寺田心に『忍たま乱太郎』の加藤清史郎と、人気子役を使うのがうまい監督。寺田心君は終始『お゛ぉ゛ーーー!』と叫びまくってます。物語は妖怪の怖さと日本の大ピンチに加え、兄弟愛、親子愛も描くご家族そろって楽しめる内容。今までも三池映画にあった、あざとすぎるギャグとか、下品さが薄くなった実にお行儀のいい映画でした。

 そして、今回の目玉は妖怪獣に立ち向かうために復活した大魔神! がっつりとストーリーに絡んで、物語の肝となっております、昭和版よりも太くなり、そして手塚漫画のアセチレン・ランプの如く頭部はいつも炎が立っています。旧作では物語の舞台から、シリーズごとに『水魔神』『雪魔神』と呼ばれていましたが、今回はその全身に炎を宿した『火魔神』といったところでしょうか。味方にすると頼もしいが、敵に回すと厄介な、大魔神のオリジナリティも尊重し、終盤は妖怪映画かつ『大魔神』映画のテイストになっていました。あと、杉咲花は目が大きい。

 映画が終わり、場内が明るくなると、家族連れから『面白かった』『音が大きくて怖かったー』等々の感想大会が聞こえてきました。家族そろって感想を言い合え、そして大満足の、まさに夏休みのファミリー映画になっているな、と思いながら、家路を急いだのでした。

 次はもっとお行儀の悪そうな映画を見たいです。

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