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◎百足の草鞋/猛動!京阪誕生移転編

 京都みなみ会館がようやく再開、とのことで何とか時間を見つけて出かけたいと思ってます。でもまだ越境は難しいとのこと。うーん、困った。 

 と、いうことで今日は、2年ぶりに行われたゴジラ誕生祭のことから。い2019年11月のことです。例によって、思い出すよりもブログの引用で。

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 今回のゲストは『ゴジラ2000ミレニアム』からGMK以外のミレニアムゴジラのスーツアクターを務めた喜多川2tom(喜多川務)さん、そして史上最年少ヒロイン・篠田イオ役の鈴木麻由さんのお二人。ミスターゴジラに大人顔負けの元子役さん! 

 しかも今回は喜多川さんと早めに合流というミッションも。時間もあって打ち合わせもしやすい半面、もし何かあればそこでイベント終了だ、という不安も。しかし、そんな不安も杞憂に終わった。実際にお会いした喜多川さんはとても気さくな方で、お話も大いに弾み、無事にみなみ会館へ。いや、これはたぶん自分が単なる一ファンになってはしゃぎまくっていただけかも、と後で反省。ゴジラ以前にJAC、東映作品で数々のキャラを演じてきた喜多川さんなので、どの話もとても面白かったのです。

 そして、公開から20年、すっかり大人の女性になられた鈴木さんはとてもチャーミング、にこやかに打ち合わせもつつがなく終了。
 控室でスタンバイしている間に、お客さんの入場が始まり、そして開演へ。まずは鈴木さんのトークから。相変わらず、こちらはアウアウなトークでしたが、鈴木さんはそれでも当時に思い出などをお話していただきました。

  

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 そして喜多川さんも交えたフォトセッション。ぐっとゴジラの構えをとる喜多川さん、すごい、本物だ!
 そしてサインお渡し会の後、喜多川さんトークへ。時間が足りないくらいに面白い話が続出、これはもうミレニアムシリーズ上映のたびに喜多川さんにお越しいただかないと。そして、トークが終わると、再登場の鈴木さんの『揚がったよー』のわかる人にはわかる掛け声で、ロビーではキャスト社物販&コロッケの販売。

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 そして上映。今回は『ゴジラ2000ミレニアム』『オール怪獣大進撃』『三大怪獣地球最大の決戦』のそれぞれがアニバーサリーな3本。ゲストさんは無事にホテルへ。ここでひとまず役割は終わった……ぐったりしてロビーで一休み。

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 ロビーにはこの日のために鈴木さんが描かれたかわいいゴジラお誕生日イラストと、もはやプロ並みの喜多川さんのイラストが展示。

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 つつがなく上映終了、と思いきや。最後に来年のゴジラ誕生祭の特報、そしてナレーションは小林清志さん! 『戦いは、まだ終わっていない!』本物だ! VSシリーズの予告編といえばこの人! 最後の最後にサプライズゲスト! なるほど声だけなら東西両会場のゲストとして行ける! 今回の上映作品に足りなかったVSシリーズ成分がここで補充された気分。(ブログより)

 そういえば、初のゴジラ誕生祭の司会でした。当日、喜多川さんは大阪より京都入りされるとのことでした。聞けば私の家に近い、ということで最寄り駅で合流して車で京都へ。道中、もうおなか一杯になるぐらいに当時のことやJAC時代のお話を伺いました。もう、どんな話が出ても『すごい、すごい』なのです。

 そしてゴジラ誕生祭が終わり、翌日、ふらふらしながらも子供たちと西宮で行われていたイベント『GODZILLA GENERATION3咆哮』へ。


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生頼範義、開田裕治、西川伸司各氏の大迫力イラストに、ほんの少し撮影ミニチュア展示に子供達も『スゲースゲー』。バーニングゴジラ立像もカッコよく、みんなでちびゴジラスタンプラリーに挑戦して、シールをゲットできました。ほぼ不眠で過ごしたゴジラの誕生日、その夜は気を失うように寝てしまいました。(ブログより)

 ゴジラの誕生日の10日後には自分の誕生日。いつもこの日は『トゥルーロマンス』のクリスチャンスレイターに倣って、映画を見るのですが、奇しくもその年は映画と同じく千葉真一の2本立てを見ることができました。そう、おなじみ新世界東映で。

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今回は『日本暴力団・組長』『狼やくざ・殺しは俺がやる』の二本立て。『狼やくざ』は千葉真一主演、ということでちょっとだけ『トゥルーロマンス』に近づいた。しかも来週は『殺人拳2』上映! ナイスタイミングである。

『日本暴力団』は東映やくざ路線が任侠から実録に変わっていく中で作られた一本、と思う。手元に資料がないのであくまでも憶測ですが。主演鶴田浩二、どちらかといえば着流しのイメージ、任侠の人である。関西から伸びてきた大勢力と関東勢の争いに巻き込まれる主人公。鶴田浩二は傍観者である。あの愁いを帯びた瞳で、成り行きを見守るしかない。やがて、仲間が、子分たちが敵の手にかかって散っていくのを見て、堪忍袋の緒が切れる。舞台は現代、実際の抗争事件をモデルにしつつも、任侠映画の香りが漂う内容。
 重く、しっとりと、そして鶴田浩二は困ったような、悲しそうな眼をしている。でも、時々、頬の辺りがひくひくと痙攣している。頬で芝居をするスターである。敵対する間柄でありながら、何度殴っても抵抗することなく立ち上がる鶴田の度胸に怖気を奮い、全身で恐怖を表し、やり場のない怒りを子文集にぶつける若山富三郎が見事。冒頭で抗争のあらましを写真とテロップ、ナレーションで説明、構想シーンは手持ちカメラで追いかけるなど、深作欣二監督はこの時すでに『仁義なき戦い』の下地を作っていた。

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 続く『狼やくざ』は千葉真一のアクション路線の新展開を狙ったと思われる一本。まだカラテブームが来る前かも。家族を殺し、妹をさらったやくざ組織を追い、壊滅させる復讐鬼の殺し屋。千葉ちゃんのいでたちがジャンゴそっくりなのでマカロニ+やくざといった感じ。サイレンサーにスコープ、ライフルのようなストックをつけた不思議なカスタムガンをもって、やくざたちを始末していく千葉ちゃん。あるときは的に、または味方になるやくざの幹部に佐藤允。ポスターではこの二人がダブル主演となっている。しかし、これまたどこかしっとりとしているし、千葉ちゃんのライバルは他にもいるしで、ちょっとまとまりが悪い。せっかく探し出した妹の扱いもひどかったりする。
 ラスト、両手をつぶされ、自由にできない状態で銃をセットし敵を誘い出す千葉ちゃん。『続荒野の用心棒』のまんまでした。やくざだろうが、自動小銃を構える里王誠はかっこいい、さすが元独立愚連隊だけある。色々あって、千葉ちゃんと共闘する際はなぜか迷彩服で、ダンプを乗り回し、敵を追い詰める。来週上映の『忍者武芸帖百地三太夫』にも佐藤、千葉の両名が出演。そして来週末の京都みなみ会館超大R、佐藤允映画祭に繋がっていくのである。だから、見れるときに見ておかないと。(ブログより)

 そして翌週は『殺人拳2』『忍者武芸帖百地三太夫』のカラテと忍者、千葉真一、真田広之の師弟2本立て。

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『百地三太夫』は一族を殺された忍びの若者が、成長して秘術を身につけ敵を討つ、という時代劇。いわゆる仇討ちものなんてこの世にはごまんとあるわけですが、この作品の目玉は何と言っても真田広之、80年代のニュースターですよ。かっこいいし、アクションもできるし、歌もうまい。ヒロユキブームで、いつもはおっさんばかりの東映の直営館が女性ファンでいっぱいになったとか、ならないとか。
 『殺人拳』でもおなじみ極真カラテの石橋雅史と野際陽子夫婦に生まれた子供が成長すると真田広之になり、目指す敵は千葉真一というJACファミリー映画。
 とにかくこの頃の真田広之のアクションはキレッキレであり、後ろ回し蹴りが特に美しい。以降のアクションものでも大刀を持たず、小刀等短い得物で戦うのは、彼の体の動きの美しさを見せたいためなんだろうか。一族郎党を滅ぼされ、明国に渡ったという設定で、忍術に加えカンフーも披露するなど、ポストジャッキーチェンを狙った節もあり、のちに『ラッシュアワー3』で共演するとは思ってもみなかった。いやしかし、あの頃では遅かった。
 伏見城天守閣からのダイビングや、ワイヤーアクション、空中サーカスなどアクションも森ダックさん、義賊石川五右衛門が実は五名からなるユニット名だったとか、史実の隙間に大ボラを吹いて納得させる手腕はさすが東映、さすがトラック野郎の鈴木則文監督。時代劇映画が作りにくい状況でも『アイドル映画』という隠れ蓑を使えば、面白いものが作れたのですよ。時代劇アクションであると同時にこれは真田広之のアイドル映画、劇中では主題歌や、珍妙なダンスも披露するし、女性ファンへのサービスなのか、露出も多いよ。惜しむらくは、真田広之はアクション映画で『これ!』という作品がないんですよ、個人的な話ですが。何か一本、これぞ、というものを発表して演技派に転向してもらいたかったな、とは思います。
 そんな真田広之をサポートするのは明国からやってきて女必殺拳を披露する志穂美悦子に、ジャッキー映画の師匠ポジションのような丹波哲郎、そして、木々を渡り、するすると昇降する蜘蛛一族の佐藤允! ガハハと笑って頼もしいことこの上ない。ワイヤー一本で、まさに雲のように動き回るアクションは『スパイダーマン』で培ったノウハウが生かされているのでは、と思います。個人的には先週の『狼やくざ』に続き千葉真一、佐藤允特集なのです。そして週末のみなみ会館超大R『太平洋の翼』『青島要塞爆撃命令』の佐藤允映画祭へと続くのです。
 悪役に扮した千葉真一のふてぶてしくも出世欲に目がくらむ役どころも面白い。自ら作ったと称する凄腕の聾と唖の忍び二人を従え、人間タワー戦法や三位一体の攻撃を仕掛けてくるなど、ユニークなアイデアと戦術で愛弟子のデビュー作に花を添えています。

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そして『殺人拳2』。『カァアーーーコォオー、カッ』という、あの独特の息吹と構えで、千葉真一を全米の人気者に仕立て上げたストリートファイターシリーズ第二弾。相変わらず金次第でどんな汚い仕事を引き受ける空手殺し屋剣琢磨。今回もマフィアの依頼で裏切り者を消したのはいいけど、結局はマフィアと対立し、これを壊滅してしまう。
 東映カラテ映画に出てくる悪い武術家集団はヤクザと一緒で、マフィアはヤクザよりも非情で恐ろしく巨大な組織なのである。本物武術家と片言外国人の玉石混交もまた東映カラテ映画の魅力なのかもしれない。

 先月の『ザ・カラテ』シリーズに続き、正武館の鈴木館長も登場。千葉真一とは反目しつつもお互いを信頼しあう間柄、今回は鈴木館長がマフィアに狙われることになってしまい、千葉ちゃんの怒りに火が付いた。
 前回倒したはずの石橋雅史が再登場。千葉ちゃんを後一歩のところまで追い込みますが、千葉ちゃんはパートナーの看病とバナナ一本で見事復活。今回、うとうとしてしまい、『サウナで山城新伍のアドリブに本気で笑ってしまう紅白パンツの千葉ちゃん』を見逃したのは残念。
 ラスト、多分おそらくマフィアのボスだろうガイジンをタンクローリーの上に追い詰め、運転手もろとも爆破! 炎に照らされた千葉ちゃんの不敵な笑顔が印象的です。『やりすぎたかな』と思ってたかもしれませんが。

『百地三太夫』では、ゴジラ誕生祭のゲスト、喜多川さんと移動中に伏見城が見えたのでその話になり、当時のお話が聞けたので実にタイムリーでした。

 新世界の後は京都。『武蔵』に『大仏迴国』、そして11月の超大Rは『太平洋の翼』『青島要塞爆撃命令』の佐藤允映画祭。ゲストはご子息の佐藤闘介監督。

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ご存じ宮本武蔵のお話。時代劇というジャンルが、映画からもテレビからも少なくなってきた今だからこそ、新規のお客様にこの剣豪のことを知ってもらいたい、と思ったのかどうかは不明だけど、武蔵の生い立ちぎゅっと二時間に凝縮してわかりやすく、そして丁寧に描いた作品。有名な巌流島の対決にスポットを当てるのかと思いきや、吉岡一門から宍戸梅軒、宝蔵院そして佐々木小次郎と、見せ場の数珠繋ぎ、さながら宮本武蔵ファイト! 

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 チャンバラの後は同じく和風な題材、大仏の映画。大仏が立ち上がり諸国を回る怪獣映画の元祖のリブート『大仏廻国』である。仏像でもなんでも大きなものが動いたら怪獣なんだ! 劇場前には超大Rでおなじみの面々が。この日は舞台挨拶もあるとのこと、平成ガメラシリーズでおなじみの蛍雪次郎さん、主役の米山冬馬さん、横川寛人監督、そしてオリジナル版の聚楽園大仏建設者の子孫守隨亨延さんが登壇。蛍さんは以前京都怪獣映画祭ナイトでみなみ会館を訪れたときの話から、特撮物への熱い思いを語ってくださりました。

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佐藤監督は前日に京都入りし、その日の『太平洋の翼』上映前に軽くご挨拶、そして一緒に映画を鑑賞。思わぬサプライズにどよめく客席。

そして翌日。佐藤闘介監督とのトークショー。父、允さんのこと、映画のお話、初めて聞くことも多く、驚くばかり。最後に監督の最新作『地球の、長いお別れ』の特報も。来年公開とのことで、これもみなみ会館で見てみたい、その際はまた来館してほしいと思いました。(ブログより)

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 映画館通いの合間に、いよいよ団地への引っ越しも始まりました。荷物をまとめ、運べるものは少しずつ。まずは玩具から。

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 そして12月3か、両親の引っ越しに続いてこちらも。翌日、屈強な業者さんのおかげで引っ越しは無事完了! 

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ここから本格的な団地暮らしが始まったのです。本と玩具とビデオ! 生活に不必要なものばかりの引っ越しでしたが、このままほっておくとずるずると先延ばししそうだったので、さっさと片づけました。

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 2日後には書斎が、

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3日後には玩具部屋を何とかまとめました。

 そうこうしているうちに次の超大Rがやってきたのです。引っ越しも終わってすっきりした気分で見た美しき怪異の巻は次回。

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