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◎百足の草鞋/一閃!京都昇竜刊行編


 このエセ引きこもり状態による振り返り作業ですが、2014年から始まってやっと2017年です。この年もいろいろあったので、さっと終われるかどうか。

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 2017年3月は超SDXは『モスラ3』でウルトラは『ウルトラマンコスモス』という、慈愛の戦士の組合わせ。

 『ウルトラマンコスモス』はトークゲストにフブキ隊員役の市瀬秀和さん。いつもながら、コスモスの予習を……65話+劇場版は3本もあるぞ! しかし、それだけ当時のコスモス人気がすごかったという証拠。慈愛の戦士は当時のちびっこやお母さま方に大好評だったということです。そのコスモス世代が今や成人し、こうして会場に来てくれるのだから、時間の経つのは早いもの、そういえば、うちの長男とコスモスは同い年でしたな。

 いつものごとく、会場入りして子供らに適当に遊んでもらいゲストとの打ち合わせ。そして本番へ。
 後ろの人が見えないという市瀬さんの提案で、イベント初の立ちトークに。さらに、飛び入りゲストの渋谷プロデューサーも交えてのエンディング&フォトセッション。いつもいつも、『何を話すか?』よりも『どのソフビにするか?』を考えてしまう。

 トークの後は第48話『空の魔女』のコメンタリー上映、そしてサイン会へ。現役バリバリの俳優さんだけあって女性ファンの数も多く、プレゼント攻めにあわれておりました。
 そして場所が変わって二階の映画館で『怪獣一本釣り』『ワロガ逆襲』上映。怪獣保護というコスモスのメインテーマにふさわしい前者と徹底した宇宙人との攻防に終始するアクションの後者。1年3か月、5クールの長丁場のコスモスは、実にバラエティに富んだ内容であります。

そして『モスラ3』へ。宇宙超怪獣キングギドラ登場、平成モスラ三部作最後の相手にふさわしい強敵です。昭和テイストを残しつつボリューム感たっぷりのキングギドラはかっこいい。でもやってることは子供の誘拐ですが。今回見直すと、ギドラは日本を縦断しつつ、子供をさらっているのですが、みなみ会館上空、東寺のあたりも飛んでいたんですな。

 思えば、コスモスも平成モスラも当時見ていたことは見ていたけど、すでに大人になっていた自分は片やとんがった怪獣映画(ガメラ)、ヒーロー番組(仮面ライダークウガ)があったのでそっちに夢中になっていたことを思いだした、ごめん。それでも、当時のちびっこにはたまらない作品であり、大歓迎されていたわけで、それは怪獣映画、ヒーロー番組としては非常に正しい位置にあったのでは。『関東モスラ連合』の紳士淑女も今回の慈愛に満ちたファンタジックかつバイオレントな組み合わせに満足されたのではないか、と思う。コスモスは宇宙へ、モスラも島に帰ったので、自分もまた子供らを家に送り届けることに。(ブログより)

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 長々と引用しましたが、前にも書きましたが、うろ覚えで書くより当時のブログのほうが当時のことを活写していると思いますので。文章中にある『関東モスラ連合』とは、関東在住者で作られたモスラ愛好家の集まりを勝手にそう呼んでいただけです。彼らのモスラ愛は熱く、関西での上映も漏らさず駆けつけるのです。そして待っている間にこれから見る本編をタブレットで見ているという、もはや映画を見るのではなく『浴びる』感覚で楽しんでいるのです。

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 コスモスのゲスト市瀬さんは、旧みなみ会館館長室での打ち合わせの際、棚に並んだ市川雷蔵映画のDVDに目をキラキラと輝かせ、眠狂四郎について熱く語っておられたのが印象的。トークショウの聞き役をやると、本筋ではない話で盛り上がるのはよくあることなのです。

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 そして、記録によれば怪獣の週末を終えた月曜日、近代カンフー映画の傑作『ドラゴン×マッハ!』を見るために再び京都に舞い戻っております。前回のドラゴンオールナイトに行った身としては、京都で香港カンフー映画を堪能したいのです。

膝から先に飛んでくるトニー・ジャーキックをマスターしてみたい、という中学生みたいな気分になった。(ブログより)

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 三月末には『キングコング髑髏島の巨神』が公開。新解釈の新たなキングコングの物語、しかも、ハリウッドゴジラと密接に絡んでくるというから否が応でも期待してしまいます。これまでのリメイクではない、リブートされた1970年代のキングコング。もちろん怪獣もわんさか出てくる大満足な一本でした。

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 そして月末にはみなみ会館にも取材し、怪獣本なのに館長インタビューで2ページ使った狂える一冊『シン・ゴジラWALKER完全形態』に、インタビュー起こし等のお手伝いをした『シン・ゴジラGENERATION』が発売。最新怪獣映画のムックに関われて光栄の至りでございました。特に『完全形態』のほうは前にもましてお遊びページが増えたり、コラム書かせてもらったり、あれこれとお手伝いさせていただきました。記事中にこっそり子供3人の名前も忍ばせています。

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 みなみ会館取材の際、館長が見晴らしのいい屋上での撮影を提案してくれました、さすが取材慣れしているな、と思いましたね。

 そして4月の超SDXにウルトラ大全集は……その前にまたまたみなみ会館でドラゴン! 

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 先日のドラゴンオールナイトからどうもドラゴンづいてるみなみ会館、今回は『残酷ドラゴン・血斗竜門の宿』であります。ドラゴンと言っても、カンフーではなくチャンバラ、香港映画と言えば猫も杓子もドラゴンだった時代があった! 公開当時そのままのタイトルでデジタルリマスター公開した配給元に拍手。処刑した役人の遺児をも狙う悪漢と、一癖も二癖もありそうな武芸者が、荒野の宿で鉢合わせ。ウェスタン+日本の時代劇の要素で送る武侠片。展開がもたもたしている部分もあるけど、武芸者たちが腕を見せ合う場面や、立ち回りに日本の時代劇、特に『座頭市』の影響が強く表れている。ろうそく切って刀身にひょいと乗せるなんて、そのまんまだった。ラスボス一人に複数で挑むスタイルは卑怯かもしれないけど、入れ代わり立ち代わり、技を繰り出し、敵を追い詰めていく殺陣はジャッキーチェンの映画でもよく見られたので、のちのカンフー映画に影響を与えたのかもしれない。この映画が大当たりして、香港映画は武侠片だらけ、チャンバラから素手によるカンフーに移り、ジミーウォング、ブルースリーが登場することになる。そういう意味では歴史的な作品。(ブログより)

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 新旧カンフー映画に怪獣映画、夢の国のようなみなみ会館(個人的な意見です)、さらにはあのカルト策も、ということで、『残酷ドラゴン』を見てすぐに『狂い咲きサンダーロード』へ。

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 発見されたネガをデジタル化した恐ろしく美しい16ミリ作品。ほとばしる暴力、とにかく動いていないと気が済まない、小さくまとまってられない、安定を良しとしない、そんなはみ出し者がはみ出して、はみ出して、最後に大爆発する。もう、何に怒っているのかさえもわからない、とにかくやってやろうじぇねえの! の精神で突き進む。スタッフもキャストも何かにとりつかれたように狂い、暴れているのが画面からも伝わる。リアルタイムでは見ていないけど、その異様さは大学生が見ておくべき映画ベスト10に必ず入っていた、と思う。桜もしょぼしょぼ、外は雨、そんなじめじめした雰囲気をぶち壊すパワーがあった。(ブログより)

 圧倒的な暴力の渦に飲まれ、爽快なラストで晴れやかになって席を立つ。すると……見覚えのある顔が。中学時代からの友人夫婦だ。お互い、中学生のころから趣味趣向があまり変わっていなかった、ということです。

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 そして4月のウルトラと怪獣のお話ですが、それは次回。

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 あの人が、来る! 

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やってやろうじゃねえの!

(狂い咲きサンダーロードを見た勢いで、ブログより)

  

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