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サツドラが移転した。そしたら人も動いてた。

道内のみなさんご存知のサツドラことサッポロドラッグストア。
森町にもあります。そのサツドラが町内で移転しました。

もともとのサツドラがあった場所は、昔からスーパーがある地区で、町内でお買い物といえばーという地区。いわゆる商店街の一角(昔ながらの商店街からは一本挟んでという感じですが。)を担う場所。
そのすぐ側も住宅街。絶好な場所だった感じがします。

そんな場所からサツドラが移転した先は、同じく商店街のそば、住宅街のそばということは変わらないものの、地元民からすると、「えー!?ここーー!?」と言ってしまう感じの場所です。

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(この「町」の範囲以外に住んでいるものはみな、「町さ遊びにいってくる!」っていってたことが多いと思う)

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以上に掲げた図で伝わるかどうかわかりませんが、子供の頃、「ちょっと森町に遊びに言ってくるわー」と言ってから出てくる地区へ向かう道すがらに移転したわけです。
んだ。おれもそう言って森さ遊びに来てらんだで。

前評判はどうだったか

僕が聞いた限り(といっても、雑談の中で交わされる感じ)での、地元民の反応は
 ・ちょっと街場から離れちゃうから買い物行きづらい
 ・帰り時間に渋滞起きそうで怖いね
 ・いまさらあそこに建てたってどうすんの
森町の人口規模の町がみんなそうなのか、はたまた町の性格なのか、僕は森町以外に住んだことがないのでわかりませんが、「若干斜に構えてお手並み拝見系意見」の方が多数だった感じがします(だが、こんな感じの話ってどこでも聞く感じするから田舎あるあるなんですかね?)。

それでも「ちょっと森町に遊びに言ってくるわー地区」の僕らは、仕事帰りのルートで、かつ、当然家から近くなるので便利だよねえという感じでした。

ここで関係のない話

僕が小さい頃(小学校くらい)の森町は、小さい僕にとっての都会でした。
町には有線放送が流れ、歩道の道幅も狭かったので、人とすれ違うのが大変だったし、というか、人が歩いてました。じっちゃんばっちゃん以外も、お買い物中のマダムや、ちょっと怖いお兄さんお姉さん。みんな歩いてました。

それが、高校卒業して、自分が車の運転を始めたころから、そもそも自分自身も町を歩かなくなり二十数年、ふと周りを見回せば、何かのイベントでもない限り、「街の中を人が歩いている姿」なんて見ることありません。

でも、ほんと、人ってどこに行っちゃったんだろう。そう思うんです。人口減少はさておきとしても、まだまだ町には人がいるはずなのに。
そこで気がついた僕。「ああ、車だよね。僕も車乗ってるもん」

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(ちょっと森町に遊びに言ってくるわー地区へ向かう道。仕事終わりにこの夕日みるとグッとくるのよね。)

町の活気って何ですかね

地域の活性だとか、地方の創生だとかいろいろ言われてますが、その街が活気あふれてるように感じるか、いきいきしてるかなんて、人の尺度、感じ方そのもの。
僕は森町最高にイケてるなあって思っても、別な人にしたら、全然活気がないと思うかもしれない。

北海道で言えば、僕がみる限りだと道東方面、面白そうな方々もたくさんいてとっても元気に感じるけど、ご本人たちからしたらまだまだなんですよーっていうかもしれない。
経済が数値化されて儲かっている人だらけなら活気あふれてるかと言えばちょっと違う感じもします。

人が歩くと息吹が感じられる。それが活気かも

そんな、「街の活気」ですが、僕の中では「人が歩いている姿が見える」が一つのものさしになっています。人の呼吸、歩く音、あと人がいるんだという気配。これがあるとなんかいい感じだよね。

というのも、ここ数年、ヤン・ゲールさんの公共空間に対する考察というかデザインに対する研究というかが大好きで、著書を読んでいて「やっぱ歩かないと町じゃないよな!!」と影響されてるのも大きいです()

でも、北海道のような場所、かつ公共交通機関が都会のそれとは比べものにならない地域でいまさら「歩いてもらう」っていうのは結構難しい挑戦だよなあといつも悶々としていました。

そんな中でのサツドラ移転

サツドラが移転したら人が歩いた

サツドラが移転してまだ1週間経ってない状態ですし、オープンのご祝儀的な人の流れである可能性はまだ排除できませんが、少なくともこの数日、大きく変わったことがあります。

人が歩いているんです。人が、歩いて、いるんです。

しかも、これまで見ていた「○○オープン記念!!」とか「○○大安売り!!」とかそう時には絶対いないであろう、「ちょっと森町に遊びに言ってくるわー地区」のおじいちゃんおばあちゃんが歩いてるんですよね。そうか、お店、近くなったもんな。
というか、何気に人口一番密集しているところだな。

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この付近にはセブンイレブンもあるのですが、セブンイレブンだけでは、どうしてもまかないきれない日用品もある。そういうものは、これまでタクシーに乗ったり、家族に乗せて行ってもらっていたのが、自分の足で自分のタイミングでいける。これだよな。「自分のタイミング」って重要なポイントだよなあ。

今日見ていて面白かったのが、多分サツドラ帰りのおばあちゃんが、セブンイレブンに入っていく姿。お店のはしごしてるよ。なんかいいよねえ。
もう、この数日、「人が街を歩いてるよおぉぉぉぉ」と感動しっぱなし。
起点となるお店の品揃えと、それを補完するする店舗が近隣にある。

お店が、ちょうどいい場所に移動すると、田舎でもこんな効果が出てくるのかな。
かっけー、僕もこんな風に人の動線動かしてみたい!!

これまで僕は、道民歩くわけないと言ってきた

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吹雪もあるし、2kmとか歩くなんて無い無いと言ってきましたが、もしかしたら歩くかも。
どうやったら人をまた車から降ろすことができるんだろうと考えていましたが、もしかしたらこういうことなのかも。

適正なポイントに生活基盤たるお店を置く。
そこの歩道など環境整備と、憩える場所を作る。

でも、これだけだと、多分どこでもやっていて、それで失敗している事例も多くありそう。多分ここで必要となってくるのが

何とはわからないけど、そこにジャストフィットするITを入れ込む。

ことが重要かつ、これからの社会基盤づくりに必要な感じがしています。
なんのIT?と言われると、いろんなアイデアが出てくるので一概には言えませんが、その辺はどこかでみんなでワイワイ話しをしてみたいですね。

まあ、実際のところ、まだまだ、見続けなければならないし、本当に継続的に人が歩くのかもわかりませんが、これはひとつ、いい兆しでは無いかと思うのです。

そう囁くのです、私のゴーストが。

追記:
この、「町」って感覚なんで生まれるんだろうねって話をしていたんですが、なんとなく「川」が影響してるんじゃね?という話に。
人は川を挟むと、潜在的に違う町と認識してしまうのかな、どうなのかな。

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