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新型コロナウイルスまとめ+症状別漢方薬

さて!今回は「新型コロナウイルス」に対して現時点でわかっていることをまとめました。まとめを書いた前半は無料記事となりますのでぜひ「冷静に対処する」ための知識として皆さんにご活用いただければ嬉しいです。

後半は「感冒」として新型コロナウイルスを捉えた時にどんな漢方薬を用いていけばいいのか、ということを症状別にリストアップしてみました。

基本的には重症化していない場合は西洋治療でも対症療法が中心となりますので漢方薬の有効性も確実にあります。新型コロナウイルス=清肺排毒湯と一時期騒がれましたがこれは「=」にしてしまうのは間違い。

きちんとした漢方知識で症状に応じた選択法をまとめておきましたので個人はもちろん、ドラッグストア、薬局、医療機関で参考にしていただければ嬉しいです。

それではまず無料記事の前半をどうぞ!

①コロナウィルスとは何か

コロナウィルスは動物〜人に感染するウィルスで表面の時が太陽のコロナに類似していることから名付けられたとされます。コロナウィルス自体は多数存在しますが人間に感染するものとしてはこの新型のコロナウィルスを含むと7種類が現在知られています。

この中の4種類については一般的な風邪の原因となるものとして知られており、基本的には感染しても重症化する事は少ないとされます。残りの3種類のうち、1つはSARS【2002年から03年にかけて中国で流行した重症急性呼吸器症候群】、もう一つはMARS【2012年以降中東を中心に流行した中東呼吸器症候群】があり、今回の新型コロナウイルスが7番目、となります。名称は「COVID−19」と名付けられました。

新型コロナウィルスは毒性に関してはSARSやMARSと比べると(現段階においては)低いと考えられています。新型コロナウイルスの遺伝子配列はSARSに似ていることがわかっており、SARSと同じくコウモリが感染源である可能性も指摘されていますがまだ現在は確たる発生源は特定できていません。

②感染の方法

新型コロナウィルスの感染の仕組みとしては主に2つが指摘されています。1つは感染者のくしゃみや咳及び唾液等と一緒に体の中から放出されたウィルスを口や鼻から吸い込む「飛沫感染」、もう一つはウィルスが付着したドアノブや電車のつり革、スイッチ、手すりなどに触れ、手や指にウィルスが付着したまま口や鼻などの粘膜部に触れることでウィルス感染する「接触感染」です。

現時点では空気中に漂ったウィルスを吸い込むことで感染する空気感染の可能性は低いと考えられています。

ただ注意しなくてはいけないのは換気の悪い密閉空間などにおいては飛沫より細かい粒子が漂って感染が起きている「エアロゾル感染」の可能性が指摘されていると言う点です。密閉空間は危険性が高くなります。

世界保健機構による感染から症状が出るまでの潜伏期間は現時点では数日から12日程度とされており、多くは5日から6日での感染であるとされています。

実際の感染者を分析した結果によるとおよそ8割程度の人間は誰にも感染させていないことがわかっており、残りの半数以上は1人程度にしか感染させていないことがわかっています。その一方で換気が不十分なスペースにおいては多くの感染者を1人から広げてしまったという例も確認されています。

③感染したときの症状は

新型コロナウィルスに感染したときの主な症状は鼻や咽頭部、喉頭部などの上気道部位、器官や肺などの下気道と呼ばれる場所にウィルスが感染することにより、これらの部位に炎症を起こすと言われています。多くの場合では軽い症状、あるいは感染したことが気づかないような無症状のケースも多いとされています。軽症者の割合は全体の陽性の患者の約8割で重症化する割合は15%とされていますが、この重症者も現段階で半数以上が回復したと言う報告があります。

症状が出る人は発熱や咳などといった通常の風邪やインフルエンザと見分けるのが難しいような症状から始まることが多いようです。パーセンテージは決して高くはありませんが、重症化する人の特徴としてはまず風邪のような症状が数日程度続いた後に呼吸困難を伴い、重篤化する傾向が見られるとされます。重症化しやすいのは主に高齢者や糖尿病、腎不全、高血圧、呼吸器疾患などの持病を持つ人、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている人たちとされています。こうした疾患を持つ人たち全てが重症化するわけでは決してなく、逆に持病のない若い人でも重症化するケースがゼロではありません。

④発症したかなと思ったら

基本的には日本政府の発表した37.5度以上の発熱が4日以上続く場合、およびその日数を経ていなくても急速に呼吸困難、極度の倦怠感などの重篤な症状が現れた場合は特定の医療機関(ネットで検索可能・各地の保健所などに設けられた帰国者、相談センターなどに電話で相談するのも良いでしょう)に受診することが必要です。ただし発熱や咳があったとしても軽症であった場合は慌てて新型コロナウィルスを疑うのではなく、まずは他の人にうつさないために学校や会社は休み外出を控えるようにしましょう。

現時点では新型コロナウィルス感染症予防するワクチンは存在していない上に根本的に治す治療法や薬もまだ未開発です。他の疾患に使う様々な薬の有効性が取りざたされていますが、確証されたものは現時点ではまだないと思っておきましょう。

⑤感染が疑わしいときの過ごし方

基本的には家族内での感染が疑われた場合は該当者が過ごす部屋は個室にするようにして難しい場合は物理的なカーテンなどで仕切ったりすることにより感染防止の効果が上がります。患者が触れたものなどにはそのまま触らないようにし石鹸やアルコール消毒などこまめに行うようにしましょう。

新型コロナウィルスはものについた場合、数日程度生存することがわかっているので特に共有するトイレやお風呂場、ドアノブやスイッチ等はアルコールなどでこまめに消毒するように心がけましょう。

部屋は乾燥させる(湿度40%以下)事は避けて日中はできるだけ換気を行うようにしておきましょう。患者の症状が無くなってから2週間程度は同居していた家族の健康面にもしっかりとチェックを行っていることをお忘なく。

ちなみに大人に比べれば子供は感染者数も少ない傾向にあります。ただ、小児喘息な呼吸器系の疾患を先天的に持っている人は注意が必要です。ただし子供の場合は慌てて小児科など医療機関にかけ込むことでむしろ過度な不安からの頻繁な受診によって感染するリスクが高まる危険性があると指摘する声もあります。ただ、呼吸数が過剰、肩で息をする、呼吸が困難、唇や顔色などが異常等といったように肺炎を疑う症状が見られる場合はすぐに受診を考えたほうが良いでしょう。

⑥予防法は

ここまでに書いてきた通り、感染が疑われる人間は必ずマスクをすること、こまめなアルコール消毒、および石鹸を用いての手洗い、うがいはこまめにすること。共有部分については手袋をつけたりあるいはこまめに消毒すると言う事はせずに。

新型コロナウィルスといっても基本的には風邪やインフルエンザのウィルスと予防方法は全く同じです。極端に過敏になる必要もありませんが油断しすぎるのもまた良くありません。

⑦PCR検査

現在新型コロナウィルスに感染している見極めをするための検査としてPCR法がありますが、実はこのPCR検査は万能ではありません。感染の初期やウィルスが少ない検体の場合は検閲できない場合もあるとされます。この理由から感染しているかどうか不安な場合でも希望者が必ず検査できると言うわけではありません。医師が必要と認めた場合に限られます。軽症の患者を判定するためではなく、原因がわからない肺炎の患者の原因を早期に突き止めることで院内や周囲への感染が広がることを防いで一般診療に影響しないようにする、と言うのが目的であることを理解した方が良いと思います。

こうした新型ウィルスの広がりの時に最も注意しなくてはいけないのは「医療崩壊」です。軽症者が山のように病院に押し寄せてしまうことで医療現場が本当に治療を必要としている人に作人を割けなくなってしまうことで十分な治療が行えず、重症患者が手遅れになってしまうのが最も危険です。

自分が新型コロナウィルスに感染してるかもしれない、なぜ検査してくれないんだ、と大騒ぎする人がいますが、すべての希望者に対して検査を行うことによる大きなデメリットが生じると言うことをしっかりと理解しておかなくてはいけません。

⑧対策

免疫力、と言う言葉で重症化するしないを語る声が多くありますが、免疫力と言う言葉が一人歩きするのは危険だと僕は考えています。〇〇を食べれば免疫力が上がる、とか× ×と言う漢方薬を飲めば免疫力が高まる、とかそういう言葉だけを鵜呑みにしてしまうのが大変危険だと思います。あくまでも早寝早起き、ストレスの少ない生活。体にとって負担のない食生活、などいわゆる健康的な生活習慣を徹底することが何よりも大切です。特別な何かを用いて免疫力を高めようと言う考えは場合によっては危険な場合もあるので注意が必要です。

さて、ここまでが前半部分です。現時点で分かっている新型コロナウィルスについてのまとめを行ってきました。ここからは症状別の漢方薬の使い方についてお話をさせていただきたいと思います、活用したい方、ご興味のある方はどうぞお読みいただければと思います。

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