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都心の山めぐり!お江戸の気分で!

今日は山の日です。
ですが今年も昨年と同様に、
県を超えた移動、旅行や帰省を控えるよう言われています。

江戸時代も同じような時代でした。
江戸時代も藩を超えての移動は届け出が必要でした。
電車も車も、そして庶民には馬もありません。
近場で満足しなければいけない時代でした。

近場で山を満喫しよう!!

さて、都心でどこに山があるのでしょうか。
国土地理院より、標高地形図をみてみます。
そして江戸時代の海岸線に直してみます。

都心は坂が多い!のはお気づきと思います。
そう、結構高低差があるんです。

つまり、小さい山が結構あるんですね。
地名にも代官山、大岡山、武蔵小山などなど名前が残っています。
その中で、昔は景勝地と呼ばれたところもあります。
見てみましょう。

1.都心の山

 1-1.上野山

 そして昔の上野山
 今は上野公園がある小高い丘・・・山です!
 上野駅を降りて上野公園に向かうと山感を体感できませんが(すでにホームと改札の高低差が山なんです)、不忍の池から上野公園に行くと山感を体感できます
 その不忍の池には、琵琶湖に竹生島の弁財天に見立てた弁天堂があります。また山頂にあたる上野公園内には、大仏(の顔)、清水(の舞台)、東照宮など、動物園以外にも見処はたくさんあります。
 さらに尾根?を通って、谷根千で有名な道灌山を連続登頂するのもよいかもしれません。
 なお、休日は混雑していますので、ご注意下さい。

 1-2.飛鳥山

 そして昔の飛鳥山
 北区王子にある桜の名所の飛鳥山ですが、昔は麓を流れる石神井川にたくさんの滝があり、避暑地とされていました。
 頂上まではモノレールもあるので、山の感じは一番あるかもしれません。王子駅を降りて自分の足で「飛鳥山」を登頂してみて下さい。

  今は自然の滝はなくなってしまいましたが、人工的な滝は何か所かあります。音無親水公園や、今はコロナで閉園中ですが名主の滝公園は、このあたりの地名の「滝野川」の由来を感じることができます。また石神井川沿いには色々な川の自然を感じられる施設もあったりします。
 比較的空いている穴場です。

 1-3.御殿山

 そして昔の御殿山
 品川区にある御殿山。ここも昔は桜の名所で、今は高級住宅街です。
 五街道の一つ、東海道をはさんで海に面しており、街並みと海が眼下に広がる絶景の山だったのではないでしょうか。
 今は勿論海は臨めません。真ん中を線路がぶった切っています。ですがマリオットホテルが滝のある素晴らしい庭園をつくっています。
 坂を味わいに、庭園を堪能しに、一度行ってみてはいかがでしょうか。

 1-4.愛宕山

 そして昔の愛宕山
 港区のオフィス街にある愛宕山、今は愛宕神社とNHK放送センターがあります。愛宕神社の出世の階段が有名です。
 江戸時代は眼前に、武家屋敷と東海道、海を臨む絶景ポイントだったのではないでしょうか。幕末の桜田門外の変の際には、水戸藩士の待ち合わせ場所として使われました。そして今は、その碑が立てられています。
 今は都会のオアシススポット・パワースポットとして有名ですが、一応階段や境内はランニング禁止です。立ち寄った際は歩いて参拝しましょう。

2.低山では物足りない・・・からの富士塚

 ですがいずれも低い山です。
 高い山には登れないのに、江戸の町内では色々なところから丹沢や筑波山、富士山を見ることができました。きっと高い山、特に富士山へのあこがれは強かったと思います。

 そして富士山は神が住むところとされていました。
 実際に見て拝んだり、登って拝んだりしていました。
 ただ簡単に行って登れる山ではありません。そこで江戸の町内に富士山のミニチュア・・・富士塚をつくり、それを登ると富士山を登ったのと同じご利益があるとされました。
 現在もいくつか残っていて、登ることが可能なものもあります。

 2-1.品川神社~品川富士

 御殿山から程近い、品川神社にある品川富士、都内最大の富士塚です。
 15メートルの岩場にある階段を登ると、山頂にたどり着きます。富士塚自体はさほど大きくありませんが、品川神社自体が御殿山と連なる権現山という山にあります。第一京浜通りから行くと、品川神社の登り、富士塚の登りと併せて多少山感があります

 途中3合目・4合目などの看板、飛鳥時代の歌人の柿本人麻呂の歌碑などもあり、軽い登山感とレジャー感が得られます。

 2-2.鳩森神社~千駄ヶ谷富士

 都内最大の品川富士は明治時代につくられたものですが、こちらの千駄ヶ谷富士は、江戸時代の「富士塚ブーム(というものがあったらしい)」の時に造られたものです。6m程度ですが狭い登山道にロープが渡してあり、山登り感を感じられます。
 千駄ヶ谷富士のある鳩森神社の裏手には、日本将棋連盟のある将棋会館があり、将棋のプロ棋士がお参りしたり撮影したりすることから、将棋ファンにも人気です。

 2-3.駒込富士神社~駒込富士

 文京区にある駒込富士神社は、江戸時代初期に当地に移設しました。そしてその中にも富士塚があります。高さ約6mの塚にはしっかりとした階段と、その上に社殿もあります。こちらは富士登山のレジャー感よりも、富士山の神様にお参りするという感じです。富士塚の歴史もこの中で一番古く、自分の感覚では一番「お参り感」があります。
 ちなみにこの富士塚、もとは古墳を利用したものだそうです。

3.街ランのすすめ

 自分は毎週月曜日にランニングコーチをしていますが、月曜日が祝日の時は街ランを企画しています。
 今回挙げた飛鳥山、上野山、品川富士はコースにしたこともあります。

 「都内なんて何もない」
 いやいや、今回は山関連で紹介しましたが、他にも都内にたくさん面白い所があります。

 ナニコレ?なぜこんなところに、そんなものがあるの!?
 是非皆さんも色々探してみてはいかがでしょう!

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